西洋建築 まとめ

【図解でわかる西洋建築】初心者は全員集合ヾ(≧▽≦)ノ

各建築様式の特徴

では各建築様式の特徴を見ていきましょう。

なぜそういう構造に落ち着いたか、とかの理由もしっかり理解してください!

一番最後に各建築様式の特徴とメモのまとめを載せています。

ギリシャ建築

ギリシャ建築では、とにかく

柱ー梁構造

比例・規則性

を重視しました。

ギリシャ建築

柱間の間隔も高さも柱の数も周りの長さも全てが柱の直径の倍数で造られています(めちゃくちゃ、数学的に完成されています)

ギリシャ建築

「ギリシャ建築ってなんであんなに柱が多いんだ!多すぎるやろ!!」と思ったこと、ありますよね?

実は柱ー梁構造は石造ではなく木造に向いており、石造では崩壊の危険性があるのでギリシャ建築ではたくさんの柱を用いてそれを補いました。

ギリシャ建築が柱ー梁構造なのは、昔のギリシャ建築は木造だったことを意味しています。

ギリシャ建築

ローマ建築では、この梁の上の三角形↑を変形させたり縮小して使います。

とにかく、ギリシャ建築は柱ー梁構造と比例です。

古代ギリシャでは「比例=調和」という概念があり、比例的で規則性のある建物が最も美しいと考えられていました。

実はギリシャ建築の柱にも3種類ありますが、今回は無視します。

ローマ建築

ローマ建築は、ギリシャ建築に無かった

「アーチ」

「ドーム」

「トンネル状の屋根」

「装飾」

を付加しました。

アーチ↓

ローマ建築

まずはアーチを生み出します。

ドーム↓

トンネル状の天井↓

アーチを応用してドームやトンネル状の天井を生み出しました。

装飾↓

ローマ建築

これらの装飾も一つ一つカタカナの名前が付いていますが今回は無視します。

唯一、窓の上の三角形のみギリシャ建築時代に創造されたものです。

ローマ建築は、ギリシャ建築をお手本にしつつもギリシャ建築にはない技術や発想力で公共建築を造り、大勢の(ローマ帝国の)民衆を治めました。

ロマネスク建築

ロマネスク建築の特徴は、

重厚で石積みの外観

小さい窓

暗い堂内

と言えます。

重厚で石積みの外観↓

ロマネスク建築

ロマネスク建築ではローマ建築を(一応)お手本にしたので、建物は石積みで重厚な外観になっています。

石の天井は非常に重いので、それを支えるために必然的に壁を分厚くしなければなりませんでした。

壁を分厚くしたので、これまた必然的に高い塔は造れませんでした。

小さい窓↓

ロマネスク建築

天井の重さを壁で支えているため、強度的に壁に大きな窓を開けることもできません。

暗く重々しい堂内↓

ロマネスク建築

そして窓が小さいので、必然的に入ってくる光の量も少なく堂内は暗くて重々しい雰囲気が漂います。

ロマネスク建築の課題は

「高く造れない」

「壁に大きな窓を開けれない」

「軽やかな外観に造れない」

が挙げられます。

これを克服したのが次のゴシック建築です。

ゴシック建築

ゴシック建築の特徴は

高い塔

軽やかな内部

大きな窓

と言えます。

ゴシック建築では、ロマネスク建築の課題を克服するために3つの技術革新を行い、天井の重さを壁で支える方式から柱で支える方式に進化させました。

つまり「柱さえ太ければ壁は薄くできるし大きな窓も開けれる」という事です。

その3つの技術革新が

天井を補強する

➁アーチをとんがり帽子にする

③外から支える

でした。

天井を補強し↓

ヴォールト

アーチをとんがり帽子にし↓

尖頭アーチ

外から支える↓

フライングバットレス

この3点により、非常に高い塔↓を造ることが可能になりました。

高い塔↓

軽やかな内部↓

ゴシック建築

この写真でも「天井の補強」を確認することができますし、ギリとんがり帽子も確認できますね。

大きな窓↓

ゴシック建築

もはや壁は薄くても大丈夫なので、ステンドグラスをドーンと大きな窓に配置することができました。

ルネサンス建築

ルネサンス建築の特徴は、

装飾的なドーム屋根

古典的な外観

です。

この時代、人々はローマ建築を復興させようと躍起になり様々な建築物を残しました。

装飾的なドーム屋根↓

ルネサンス建築

特にそれまでの建築は「天井は美しく、屋根はまあ適当にいい感じで」という風潮でした。

ローマ建築

ローマ建築のパンテオンがいい例です。

中から見たら美しい天井、しかし外からの見栄えは最低限でいい。

しかしルネサンス建築以降、外から見た時の屋根の美しさも重視し始めたので、この時代から美しいドーム屋根が出現します。

古典的な外観↓

ルネサンス建築

ルネサンス建築では古いローマ建築をお手本としたので、当然その見た目はローマ建築に似てきます。

見た目、少し古典的じゃ無いですか?

円柱とか使ってるし、屋根には三角形もあるし。

バロック建築

バロック建築の特徴は、

豪華な内部

古典的な見た目

です。

ルターの宗教改革前後、キリスト教の信頼がどんどん無くなっていき、最後の手段で編み出しました。

とにかくキリスト教信者を離さないために、民衆の心を掴むためにひたすら豪華にしなければなりませんでした。

豪華な内部↓

バロック建築

確かにこれほど華やかな聖堂なら、何回も来たくなりますよね。

古典的な外観↓

バロック建築

これはバチカン市国にあるサン・ピエトロ大聖堂です。

なんとバロック建築も、古典建築を参考に造られたので、見た目は古典的です。

屋根はルネサンス期のドーム屋根、正面玄関にはギリシャ建築の円柱と三角形、ローマ建築のアーチなど・・・

この時代、どれほど古典建築に敬意を払っていたかがわかりますね。

ゴシック・リヴァイヴァル建築

ゴシック・リヴァイヴァル建築の特徴は、

教会以外の建物へのゴシック様式の応用

です。

この時代、もうゴシック様式を教会だけに用いることはせず、様々な建物にゴシック様式を応用しました。

例えば、イギリスの国会議事堂なんかそうです(ウェストミンスター宮殿とも言いますが)

あの素晴らしかったゴシック様式を再び復活させよう、教会以外にも。

という事です。

18世紀は、もうみんなが神に手を合わせる時代ではありませんでした。

ゴシック・リヴァイヴァルによって大学や裁判所にまでゴシック様式が適用されました。

新古典主義建築

新古典主義建築の特徴は、

ギリシャ建築を完全再現

です。

あの素晴らしいギリシャ建築をもう一度、です。

この時代、考古学研究によってそれまで最古の建築様式だと思われていたローマ建築の前にギリシャ建築が存在していたことがわかりました。

ギリシャ建築こそが建築の基礎の基礎だ!

そう考えた人々がギリシャ建築復興の流れを作りました。

あの素晴らしいギリシャ建築をもう一度↓

(↑セント・マーティン・インザ・フィールズ聖堂)

これはイギリスのロンドンにあるユニヴァーシティ・カレッジですが、外観はとてもギリシャ建築的です。

この時代、あちこちにギリシャ建築復活の流れが起き各地にパルテノン神殿が建設されました。

アメリカのパルテノン神殿↓

ドイツのパルテノン神殿↓

アルメニアのパルテノン神殿↓

バロック建築

各建築様式の特徴のまとめ

ここで注目すべきは、古典系建築と中世系建築が交互に見直されているという点です。

やはり、芸術的に素晴らしい建築様式は一旦は時代の流れについていけなくても、本当に素晴らしければいずれ必ず復活するという事です。

西洋建築の歴史

では最後に西洋建築の歴史をみていきましょう。

以上の流れをまとめたものが下の年表になります。

なるべく簡単にまとめました(”◇”)ゞ

【紀元前12世紀】ギリシャ人が地中海沿岸に定着する

【紀元前7世紀】ギリシャ人が独自の様式創造を開始する

【紀元前5~4世紀】ギリシャ建築が完璧な域にまで洗練される

【紀元前4~2世紀】ギリシャ建築がやや自由な解釈を伴って近辺に波及する

【紀元前2~4世紀】ローマ帝国がギリシャ建築を受け継いで、ローマ建築が確立する

【313年】ローマ帝国がキリスト教を国教にする

【4~6世紀】ゲルマン人がローマ帝国に侵入する

【476年】ローマ帝国滅亡

【4~10世紀】ゲルマン人がヨーロッパを乗っ取り、建築技術がどんどん衰退する

ヨーロッパ各地にキリスト教の修道院や教会が建てられる。

【10~12世紀】ある程度ヨーロッパが文化的にまとまり、ロマネスク建築が成立する。

【12~15世紀】ロマネスク建築の課題を克服して、ゴシック建築が完成する。

【15~16世紀】古典の再生という流れで、1000年ぶりにローマ建築が模範とされ、ルネサンス建築が成立する。

【1517年】ルターが宗教改革を行い、キリスト教が分離し本家カトリック教会存続の危機

【17世紀】信者の心を掴むために、躍動的で華麗なバロック建築が広まる。

【18~19世紀】ルネサンス・バロックと古典系建築が重視された反動で、再び中世のゴシック建築がゴシック・リヴァイヴァルとして復活する。

同じ時期、考古学研究によってギリシャ建築の存在が知られ、ギリシャ建築復興を目指す新古典主義建築も始まる。

おわりに

いかがでしたか?

なるべく難しい言葉は使わずに説明したつもりです。

正直もっと詳しいことはそれぞれの記事を見て頂いた方が圧倒的にわかりやすいと思います。

ギリシャ建築から順番に読んでいくと、西洋建築の歴史の流れも自然と頭に入るのではないかと思います。

もしヨーロッパに行かれるなら、絶対に前もって西洋建築の勉強はしておいた方が良いですよ。

最後に一応言及しておきますが、ヨーロッパ建築の起源はたいてい古代ギリシアに求められますが、建築自体は決してそこから始まったものではありません。

ヨーロッパ建築に影響を及ぼした、古代ギリシアを遥かに遡る古代メソポタミア古代エジプトの建築については以下で説明しておりますので参考にして下さい↓

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