ローマ建築

わかりやすい【ギリシア建築②】~ヨーロッパ行ってから後悔しないために~

はじめに

RYOです

ギリシア建築を少し詳しい部分まで掘り下げようという狙いで、今回は幾何学様式時代について説明します。

※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。5回にわたってヨーロッパ30ヵ国以上を完全無学で周ってきた僕が言うので間違いありません(笑)

参考文書:【カラー版】西洋建築様式史

↓こちらを前提に話を進めますので、まずはこちらを読んでください↓

西洋建築を理解するための前提概念

記事中の線の色について↓

 超重要なワードは赤線

重要なワードは緑線

一般的な強調は
文の場合:黄色線
単語の場合:太字

で表しています。では始めます。

もし興味があれば先にこちら↓をお読みください、きっと役に立ちますから!

【世界史】キーワードで追う紀元前 ー紀元前3000~前1000年編ー

幾何学様式時代(前1050~前600年)

紀元前1100年頃にドリス人が北方からギリシア本土へ侵入し、先住民族を駆逐しました。

この混乱の時代を通じて前8世紀頃からポリスと呼ばれる小さな都市国家が数多く形成されましたが、狭い耕地と乾燥した気候の下で人口増加に対応できなかったので前750年頃からギリシア人は南イタリアやシチリア、黒海沿岸などに植民都市を建設し始めました。

彼らは新しい土地と交易の機会を求めて新都市を建設し、それによってギリシア世界は地中海沿岸地域に拡大しました。

この時代にドリス式イオニア式の2つの神殿建築様式が現れましたが、定型化するには至っていません。

※ギリシア建築では「ドリス式」「イオニア式」「コリント式」の3つの様式が完成しました。難しく考える必要はありません、これら全部「柱頭」だけで見分けられます。

【ドリス式】ギリシア人が完成させた様式➀

※これから出てくる「ヘラ」「アポロ」「ポセイドン」といった名前は全てギリシャ神話に登場する神の名前です。

ドリス式の原型は、ペロポネソス半島の北東部域のヘラ神殿↓と考えられていますが、

他にもアルゴスやオリンピアのヘラ神殿、イスミアのポセイドン神殿、テルモンのアポロ神殿などもドリス式神殿の古い例として挙げられます。

当初は柱や梁は木造で、壁は日乾煉瓦を積み、平面はナオスプロナオスからなっていました。

ナオス・プロナオスとは

ナオス:神像をおさめた神室(つまり聖なる部屋)

プロナオス:ナオスの前の前室で玄関ポーチ的役割を果たす(聖なる部屋の前室)

これをよく示す例がペラコーラで出土したヘラ神殿の家形奉納品です。

オリンピアのヘラ神殿

前650年創建で前600年に再建されたオリンピアのヘラ神殿は最初期のドリス式神殿の特徴を最もよく示しています。

以下の説明文は、テキストの文言をそのまま載せたものです。画像↓を見ながら理解を深めてください。

正面に6本、側面に16本の円柱が四周を取り囲む周柱式の細長い平面形式をもつ。周柱の中央にプロナオス、ナオス、オピストドモス(ナオスの後ろに位置する後室、プロナオスと同じような平面をなす)の3室が一列に並ぶ。3室の全長は100尺(1尺は約30cm)ほど、プロナオスは20尺ほど、室幅は全体の長さの4分の1ほどで、全体として極めて細長い形をなしている。神室内には壁際に沿って円柱と壁付き柱が交互に並んでいる。

柱は当初木造であったが、再建の際に石像に置き換えられた。ドリス式独特の柱頭の意匠(※)はすでに木造の頃から用いられていた。屋根は切妻で、瓦が葺かれ、彩色された大きな鬼瓦にあたるアクロテリオンが東正面に載せられていた。神殿の屋根が切妻になるのは前7世紀中頃以降で、それ以前は平屋根であったと思われる。

ドリス式独特の柱頭の意匠

テキストには載っていませんが、ドリス式独特の柱頭の意匠とは(クレタ建築でも出てきましたが)、以下のようなものを指します↓

イオニア式

イオニア式はドリス式ほど明確にその起源を辿ることはできず、最古のイオニア式神殿は前800年頃に建てられたサモスのヘラ神殿と考えられています。

これは幅20尺、長さ100尺の矩形のナオスのみからなり、正面では両側の壁の間に3本の円柱が、神室の中央に一列に12本の木造の円柱が立ち並んでいた。壁は日乾煉瓦で、木造の梁と屋根がかかっていた。前8世紀に正面7本、側面17本ほどの円柱で囲まれた周柱式になったと考えられている。前670年に全面的な改築がなされた。

前670年に全面的な改築がなされた。正面6本、側面18本の木造円柱で囲まれ、神室中央の一列の柱は取り除かれ、石造壁による神室の内側に付け柱が並んでいた。屋根は木造で、瓦ではなく付き固めた粘土で覆われていたと思われる。この時代に属するイオニア式独特の渦巻きによる柱頭の意匠(※)は確認されていない。

イオニア式独特の渦巻きによる柱頭の意匠

テキストには載っていませんが、ドリス式独特の柱頭の意匠とは、以下のようなものを指します↓

ギリシア建築

ドリス式とイオニア式まとめ

では最後にドリス式とイオニア式についてまとめます。

ドリス式神殿

円柱の頂部(柱頭)に「饅頭形に膨らんだもの+四角い板

ギリシア建築

イオニア式神殿

円柱の頂部(柱頭)に「渦巻き形

ギリシア建築

 

おわりに

さて、クレタ建築・ミュケナイ建築時代に続いて幾何学様式時代も終了しました。

前の参考書とは少し異なり、かなり詳しいところまで説明されていますので、理解できない部分はご自身で更に調べてください!

次は、「アルカイック時代(前600~前480年)」の説明です。

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