⑫【図解でわかる】バロック・リヴァイヴァル建築とは【3/3】

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ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回はバロック・リヴァイヴァル建築について説明します。

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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。

筆者
5回にわたってヨーロッパ30ヵ国以上を完全無学で周ってきた僕が言うので間違いありません(笑)

※「この部分がわかりにくいです」とか「これはどうなんですか?」などの質問やコメント等ありましたら遠慮なく下部のコメント欄からお問い合わせください!

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本記事は「バロック・リヴァイヴァル建築」を解説しています。

バロック・リヴァイヴァル建築

この章の特に重要な点を挙げると以下の3点になります↓

この記事のPOINT

➀バロック・リヴァイヴァル建築とは

②パリにあるオペラ座

それぞれ解説します。

➀バロック・リヴァイヴァル建築とは

バロック・リヴァイヴァル建築(若しくはネオ・バロック建築)はフランスを中心に発生し、バロック様式を復興して1874年に建てられた(パリの)オペラ座が世界を驚かせ、当時帝国主義的競争の渦中にあった先進諸国は、

バロック・リヴァイヴァル建築こそ
国家の威信を最も的確に表現するものだ。

として各国が一斉に採用することになりました、とさ。

②パリにあるオペラ座

では、その世界を驚かせたパリのオペラ座を紹介していきますね。

パリにあるオペラ座は1671年に開設され、1875年に現在のバロック・リヴァイヴァル様式として完成しました。

一般的に「オペラ座」と言えば、パリのオペラ座を指すので、わざわざ「パリのオペラ座」と呼ぶ必要はありません。

※余談ですが、日本でも「神宮」と言えば伊勢神宮を指すので、わざわざ「伊勢神宮」と呼ぶ必要はありません。

まあどちらにしろ、親切に「パリのオペラ座」「伊勢神宮」と呼ぶ方が誤解は無いと思います(”◇”)ゞ

って事で、パリのオペラ座は重厚な下層の上に双柱を並べています。

これはルーヴル宮殿の東側ファサードに由来します。

(↑ルーヴル宮殿東側ファサード)

しかしオペラ座の双柱は独立円柱ではなく、壁に埋め込まれた半円柱です。

双柱を独立円柱ではなく壁付き柱とする構成は、元をたどればルネサンス期のブラマンテの作品「ラファエロの家(現存せず)」に由来します。

(↑ラファエロの家:ルスティカ(粗石積み)仕上げの1階にオーダーを載せた2層構成の外観)

(↑オペラ座)

両端部を少しだけ突出させ柱列を重層させる手法もルーヴルに倣っており、バロックの特徴ですね。

しかも柱を大オーダーとし、その間に小オーダーを挿入する手法は、ミケランジェロがカンピドリオで初めて用いた手法の応用です↓

 

それにアティックはローマ的で、全体の輪郭を引き締めています↓

ではオペラ座の内部も見てみましょう↓

オペラ座の内部は派手な装飾で彩られ、いかにもTHE BAROQUEって感じです。

周歩廊もコリント式の円柱が見えますが、柱頭が金色に塗られており、派手さが一層際立っています。

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