➀【古代メソポタミア建築】使用されたレンガの特徴、種類とその応用【4/5】

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ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回は古代メソポタミア建築について説明します。

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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。

筆者
5回にわたってヨーロッパ30ヵ国以上を完全無学で周ってきた僕が言うので間違いありません(笑)

※「この部分がわかりにくいです」とか「これはどうなんですか?」などの質問やコメント等ありましたら遠慮なく下部のコメント欄からお問い合わせください!

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本記事は「レンガの種類とその応用」を解説しています。

使用されたレンガの特徴、種類とその応用

この章の特に重要な点を挙げると以下の2点になります↓

この記事のPOINT

➀使われていたレンガには3種類ある

②アーチやヴォールトへの応用

それぞれ解説します。

➀使われていたレンガには3種類ある

当たり前の話ですが、建物を造るには石なり木なり何かしらの「部材」が必要なわけですよね?

では、紀元前2100年頃に建てられたウルのジッグラトにはどんな部材が使われていたのでしょうか。

↑そう、答えはレンガです。

では古代メソポタミアのレンガの歴史をみていきましょう↓

練土(ねりつち)

メソポタミアでは建築に用いられる質の良い木材が少なく、最初期は単に泥を塗った練土(ねりつち)が用いられました↓

もちろんこれは最初期です。

筆者
単に泥が乾いたものですから(笑)

当たり前ですが、練土だけでは耐久力のある建物は造れません。

そもそも雨が降ったら崩れそうです(笑)

日乾煉瓦(にっかんれんが)

次に採用されたのが、現在でもなお使われる日乾煉瓦(ひぼしれんが/にっかんれんが)で、住宅から大きな構築物にまで利用されました↓

↑少々粘り気がある土と砂とを混ぜ合わせたものに水を加えて練り、粘土状になった素材を2~3日ほど天日で乾燥させたものです。

練土に比べるとかなり強度が高そうです!

筆者
それでもまだ不安ですよね、これで造られた屋根が頭の上にあったら・・・。

焼成煉瓦(しょうせいれんが)

日乾煉瓦でもかなりの革命でしたが、古代メソポタミア人はさらに焼成煉瓦(しょうせいれんが)も使用するようになりました↓

↑焼成煉瓦とは、日乾煉瓦をさらに焼いたものです。

古代メソポタミア建築に使われたレンガの種類を説明してきましたが、現代の我らが知ってるレンガと大差のないレンガまで既にこの時代にあったんですね(゚Д゚;)

②アーチやヴォールトへの応用

さて、ここまでレンガの種類を説明しましたが、では実際これらのレンガを使って古代メソポタミア人はどのような建築物を造ったのでしょうか?

ジッグラトについては既に述べていますので、写真だけ再度貼っておきます↓

↑このように単純に積み上げていく以外にも、古代メソポタミア人はレンガを使って(紀元前3000年頃には既に)アーチやヴォールトも採用していたのです!!!!

読者

は?

アーチはなんとなくわかるけど、ヴォールトって?

という方、ご安心ください。

※「アーチ」や「ヴォールト」に関してはローマ建築編で詳しく出てきますが、シンプルに「半円(2次元)とトンネル(3次元)」と考えてください。

しかし後の古代ローマ建築とは異なり、メソポタミアでは型枠を使用せず煉瓦を少しずつせり出すように積んでいく「迫り出し式」のアーチやヴォールト構法が発展し、曲線も正円ではなく放物線を描きます↓


放物線状のジッグラトのアーチ

まあ一応、ローマ建築のアーチを以下に示します↓

やはりジッグラトのアーチと比べるとローマ建築のアーチは形や積み方のレベルが違いますよね。

しかしジッグラトは紀元前2100年頃に造られたので、2500年後(西暦400年頃)に造られたローマ建築のアーチがより優れているのは当たり前ですよね。

と言っても、ローマ建築のアーチも西暦400年頃に造られたので、「大昔やのにスゴイ(‘Д’)」という感動は忘れてはいけませんよ(笑)


では最後に「ペルシア帝国の建築遺構」を解説します↓

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