⑨「オートモードはもう卒業!!!」Aモード(絞り優先)を使いこなす!

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※注意

筆者はプロカメラマンではありません。

筆者
さて、このフレーズから始まる本記事を果たして何人の方に読んで頂けるのか、甚だ疑問です(笑)

一応、簡単な自己紹介を載せておきますので、少しでも読んで頂ければ幸いです(笑)

» 超簡単な自己紹介

さて、わたくしは、

カメラは好きやけど、
趣味って言いたいけど、
知識も少しはあるけど・・・

プロには程遠いし。

うーん、なんだかなー

というくらいのアマチュアカメラマンで、今までは数年前に購入したオリンパスのミラーレス一眼(OM-D E-M1)を適当に首からぶら下げていた人生でした。

※現在はOM-D E-M1 MarkⅢを所有

しかし、

やはり1から基本を勉強し、
カメラを上手になりたい。

写真と一生付き合っていきたい!

と考え、初めてカメラに関する本を買いました(`・ω・´)ゞ

それが「写真のことが全部わかる本」でした↓

読んでみると、

・わかっているようで知らなかったこと

・曖昧だったこと

・今まで気付かなかったこと

など多くのことを知ることができ、それらを自分の理解度をさらに深めるため、そして備忘録としてまとめるために本記事を書こうと思い立った次第です。

イラストも多く初心者向けなのでおススメです!

» 折りたたむ

さて、ということでそろそろ本題に入りましょう!

前回の記事(⑧一応解説!!!Pモード(プログラムオート)を使いこなす!)に続き、今回はAモードダイヤルの使い方です↓

F値で「ボケ」と「シャープ」を表現する!

カメラを始めた初心者を悩ませる最大の挫折ポイントが「F値ってなに?」ですが、F値がもたらす2つの効果をきちんと分けて理解することができれば大丈夫です。

1つ目の効果はカメラに取り込める光の量(写真の明るさ)の変化、2つ目の効果がシャープに写る範囲(ボケ具合)の変化です。

・写真の明るさ

・ボケ具合

これら2つの効果をゴチャゴチャにせず分けて考えられればF値は難しくありませんよ。

「F値を小さくするとカメラにたくさんの光が入り、ぼけやすくなる」

まずはこれだけ覚えれば大丈夫です。

絞りを開ければ開けるほどF値は小さくなり、"副次的な効果"としてボケが大きくなるのです。

もっと詳しく知りたい人は、

F値=焦点距離/有効口径

と式を覚えておいても良いですが、撮影時にこの式を意識することはないので、興味が無ければ忘れてしまっても大丈夫です。

F値を小さくするほど大きくボケやすくなる

まずはこれを覚えましょう!

ボケさせたいなら、なるべくF値は小さくした方がいい!

では下の図を見てください。

F2とF5.6のボケ具合の差です↓

F8とF22のボケ具合の差↓

↑これを見れば分かると思いますが、F2とF5.6のボケ量はかなり変わりますが、F8~F22はほとんど変わらないことがわかりますね(^ω^)

被写界深度という概念

ピントを合わせた面はシャープに写り、その面から離れるほどだんだんとぼやけて写るようになる特性があり、ピント面の前後でシャープに写って見える範囲のことを被写界深度(ひしゃかいしんど)と言います。

被写界深度=ピントが合ってシャープに写る範囲

被写界深度はF値を小さくするほど浅くなってボケて写る範囲が広がり、F値を大きくするほど深くなってボケて写る範囲が狭まります(シャープに写る)。

また、被写界深度はピント面から前方の方が浅くなることも覚えておくと良いでしょう。

つまり、「手前の方がボケる範囲が広い」ってことです。

F値が大きい→被写界深度が深い→シャープに写る範囲が広い

F値が小さい→被写界深度が浅い→ボケて写る範囲が広い

F値を小さくするとボケやすくなる仕組み

写真のボケはF値の「副次的な効果」として紹介しましたが、F値が小さいと写真がボケやすい(被写界深度が浅い)理由は下の図で説明できます↓

筆者
ちょっとだけ複雑な話なので別に飛ばしてもらっても構いませんが、理解できる方も多いかもしれないので解説していきます

ピント位置は絞りの状態を問わずにセンサー面で像を結べますが、ピント位置からずれた位置にある被写体は、絞りが開いているほどセンサー面には光がぼやけて届くため、ボケ量が大きくなるのです。

上の図だけ見てもさっぱりだと思うので、一応解説しますね。

↑まず上の図ですが、花にピントが合った状態は絞りが開いていても閉じていてもセンサー面で像を結べます。

つまりF値に関係なくピントが合っています。

次に下の図ですが、先ほどの花の位置にピントが合った状態でその背後の花を見てみると、センサー面で像を結べないのでボケますよね。

ここでボケ量の話になりますが、F値が大きい(赤色)とボケの量が小さく、F値が小さい(青色)とボケが大きくなるのがわかります。

ボケは情報量のコントロールだと心得る

はじめに少し難しい原理の話をしてしまいましたが、実際にボケを写真に生かすにはどのように考えれば良いのでしょうか。

おススメはボケ表現を写真の中の情報量のコントロールに使うことです。

自分が見せたいものだけを表現したいなら主題の前後の被写体はぼかして情報量を下げると良いですし、また、ぼかした部分を主題の前に挟むことで、心理的な距離感の演出にも使えます。

読者
くっきりと見えないことで、逆に距離を表すことができるんですね!

F値が大 → あまりボケない → 情報量が多い → 主題があまり目立たない

F値が小 → よくボケる → 情報量が少ない → 主題がより目立つ

ボケを作る4つの法則

開放F値が大きなキットズームレンズをお使いの人の中にはなかなかボケを作れないと悩んでいる人も多いでしょう。

次の「ボケを作る4つの法則」を意識しましょう↓

  1. F値を小さくする
  2. 焦点距離を長くする
  3. 被写体に寄る
  4. 遠い背景を選ぶ

写真のボケ量はこの4要素で全てコントロールできるのです。

➀F値を小さくする

ボケを作る1つ目の法則は「F値を小さくする」です↓


↑F値だけを変えて撮影

F2とF5.6のボケは下のように結構違います↓

しかし、F11とF22の背景のボケはほとんど変わりません↓

なので、ボカシたければなるべくF値を小さくして撮影しましょう!

②焦点距離を長くする

ボケを作る2つ目の法則は「焦点距離を長くする」です。

下に焦点距離だけを変えて撮影した4枚の写真を示します↓

焦点距離が長いレンズを使えば使うほど、背景のボケは大きくなります↓

上の写真では、撮影環境の問題で背景をあまり遠くできませんでしたが、風景など撮る場合は背景が遥か彼方にあることが多く、ボケの差は歴然とします。

圧縮効果とは

筆者
先ほどの図には、さらっと「圧縮効果」と書かれてありましたが、その圧縮効果も説明する必要がありますよね~

下の写真で最も驚くべきことは、4枚とも物の位置を全く変えてないってことです↓

※この4枚では「望遠レンズの圧縮効果」が顕著に表れています。

つまり、焦点距離が長いレンズを使うほど、被写体と背景の(写真上での)距離は縮まる(圧縮される)ってことです。

これを圧縮効果と呼びます。

余談ですが、コロナ報道で圧縮効果を利用して「密」を演出するのが日本のメディアの現状です↓


(引用:報道は「密」を演出したのか カメラマンから見た「圧縮効果」批判と撮る側の悩み

圧縮効果とは、③ポイントは背景の大きさ?【望遠レンズと広角レンズの使い分け】でも話しましたので参考にして下さい。

③被写体に寄る

次にボケを作る3つ目の法則「被写体に寄る」です。

上の画像を見ればわかるように、被写体との距離が近ければ近いほど背景のボケは大きくなります↓

並べて比較するとこんな感じになります↓

④遠い背景を選ぶ

そしてボケを作る4つ目の法則「遠い背景を選ぶ」です。

「遠い背景を選ぶ」というのは、「ぼかしたいものを主題から離す」ということです↓

筆者
下の写真では真ん中の象(?)の距離だけ変えて撮影しました。

まあ当たり前と言えば当たり前ですが、背景の物がピントを合わした位置から近ければ近いほどボケは小さくなります。

並べて比較するとこんな感じになります↓

おわりに

さて、こうしてプロも多用するAモードの解説も終えました。

次はシャッター優先モード(S)の説明をしたいと思います。

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