⑩【バロック建築】各地への伝播【7/7】

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ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回はバロック建築について説明します。

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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。

筆者
5回にわたってヨーロッパ30ヵ国以上を完全無学で周ってきた僕が言うので間違いありません(笑)

※「この部分がわかりにくいです」とか「これはどうなんですか?」などの質問やコメント等ありましたら遠慮なく下部のコメント欄からお問い合わせください!

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本記事は「バロック建築の各地への伝播」を解説しています。

バロック建築の各地への伝播

この章の特に重要な点を挙げると以下の2点になります↓

この記事のPOINT

➀バロック建築の2つの傾向

②ロココ様式

それぞれ解説します。

➀バロック建築の2つの傾向

以上みてきたように、バロック建築にもサンタ・スザンナ聖堂のように古典的な性格を比較的温存する傾向と、サン・カルロ聖堂のように激しい抑揚を伴う劇的な傾向とが存在します。

古典的な性格を比較的温存する傾向↓

激しい抑揚を伴う劇的な傾向↓

フランスとイギリスは前者(古典的性格)を独自の形で発展させ、宮廷建築と教会堂を中心に、一層古典的性格の強い作品を生み出しました(※)

【※重要】

イタリアのバロックに比べると、ですよ。

パリのオテル・デザンヴァリッド↓

ロンドンのセント・ポール大聖堂↓

フランスとイギリスは、(イタリアと比べると)比較的古典的なバロック建築を究めたのです。

②ロココ様式

フランスではやがて、宮廷の愉楽的(ゆらくてき)な趣味を反映し、特に室内空間の表面装飾的な様式として、より優雅で繊細なロココ様式が生まれました↓

※ロココ様式はバロック様式の装飾を極限まで追究しつつ、重厚さよりも軽快さを重視しています。

ロココは、フランス語で「岩」を意味するロカイユに由来しており、石や貝殻/サンゴ/植物の葉/花/波といった自然の曲線を取り入れた装飾を特徴としています。

バロック様式と比べると、そんなに差があるわけではありませんが、

ロココ様式の方がいくぶん軽快優美ですよね。

目がチカチカしませんから(笑)

一方で、熱烈なカトリック信仰が生き続けていた南ドイツとスペインでは、後者(派手な方)の傾向をさらに発展させ、神秘的で幻惑的な宗教空間を創造しました。

ドイツのアザム教会↓

いかにもバロック!って感じですね


では次に、新古典主義建築についてお話したいと思います。

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