旅と旅行の違いを教えてくれたNinaとの出会い【ハルシュタット】

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今回は『世界一美しい湖畔の町』と呼ばれるオーストリアのハルシュタット(世界遺産)でまさに奇跡としか思えない事が連続して起きた話をしようと思います。

いつ振り返っても思うのはこれです。

筆者
人と人との出逢いってやっぱり奇跡なんだなー

筆者はこの町で超カッコいい旅人であるスロヴェニア人女性のNinaと出会い、ハッピーアクシデントを経て、お互いの旅に対する価値観など色々と話し合うことができました。

その経験はその後の筆者の「旅観」を変えてくれたので、そうなるまでの様々な軌跡を想い出として残しておきたいと思います。

自分語りでウザったいと思う人も大勢いるはずなので、この次の目的地ザルツブルグのお話を先に載せておきます↓

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なるべくグダグダしないように努めますので予めご了承ください。

Hallstattの位置

ハルシュタットはオーストリアの中北部に位置し、ドイツともチェコとも近い町です。

かのモーツァルトの生まれ故郷であるザルツブルクからも電車で2時間くらいの距離なので日帰り旅行又は一泊くらいで多くの観光客が訪れます。

正直、町自体は非常に小さく一日あれば余裕で周れます!!

Hallstattは世界遺産

ハルシュタットは世界文化遺産に登録されており、登録名は

「ハルシュタット・ダッハシュタイン・ザルツカンマーグートの文化的景観」

です。

ザルツブルクの東南に位置するザルツカンマーグート地方はオーストリア帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ1世が別荘を設け、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台にもなった景勝の地。

なかでも真珠にたとえられるハルシュタット湖畔の美しい町ハルシュタットと、ヨーロッパアルプスの最東端の氷河を抱き、湖の南に連なる約2,995mを最高峰とするダッハシュタイン山塊が世界遺産に登録されています。

(https://www.hankyu-travel.com/heritage/austria/hallstatt.phpより引用)

Ninaとの出会い

では旅人Ninaとの出会いについてお話します。

まあ奇跡というと少し大げさですが、人と人が出逢うというのはやはり奇跡の連続なんだなと気付かせてくれた出来事でした。

Goodbye ヴィクトリノックス


※チェスキークルムロフ地区

という事で、筆者は2016年4月13日の朝に世界一美しい町と呼ばれる石畳が素敵なチェコのチェスキークルムロフ地区を出発しました。

世界一美しい湖畔の町と呼ばれるハルシュタットへ向かいました。

筆者
そうです、筆者は世界一と呼ばれる場所が好きなんです(いや、たまたま)

この日、朝早く宿を出て駅へと向かった筆者。

駅は高台の上にあったが、「おれ体力あるぜ」と見せつけんばかりに休憩もせずに上りきる(実は結構しんどい)

もう4月の半ば、すっかり春である。暑い!

汗だくでなんとか駅に着いた。

世界一美しい町ともおさらばである、当時は駅構内にWi-Fiなんて無かったのでiPod ClassicでSunset swishのマイペースを聴きながらただただ電車を待つ。

お、電車が来た。

ふぅ、ようやくだぜ。

そして電車に乗る直前に気付く。

筆者
あれ、キャップは…?

そう、2週間前に本場スイスのジュネーブで買ったばかりのVictorinox(有名ブランド)のキャップ帽(4,000円くらい?)をどこかに置き忘れたようなのだ。

置き忘れた場所、、、恐らくはさよならの思い出に写真撮影したあの石橋だろう。

取りに帰るか非常に迷った、今後のスケジュールも含めて頭をフル回転させる。

一応ユーレイルパスという、ヨーロッパの電車乗り放題チケットを持っていたので電車自体は一本見逃しても問題はなかった。

しかし迷っている時間はない。

駅には出発のベルが鳴り響き今すぐにも電車の扉が閉まらんとするところだった。

筆者
あの坂道をもう一度往復すんのはヤバいなぁ…

結局キャップ帽を取りに帰ることはやめ、ハルシュタットへ向かう電車に乗った。

結果、その判断が素敵な出会いに導いてくれることを筆者はまだ知らない。

読み方の分からない駅をいくつも通り過ぎる。


↑スタイナッハ・アードニン?

大学時代に学んだドイツ語を駆使してもどう読めばいいかわからない。

もう後戻りはできない。

悔やまれる、筆者の赤と黒が基調のヴィクトリノックスのキャップ帽よ。

わずか10日間の付き合いだった・・・。

Google Mapsの地形図を見てもわかる通り、オーストリアにはヨーロッパアルプスが走っている。

つまり、車窓は非常に美しいの一言に尽きる↓

ヨーロッパアルプスと言えば山。

本当に美しい車窓なのだ。

日本では絶対に感じることができない4000m級の山々、そして山頂に残る万年雪。

眼下には透明度バツグンの湖が。

もうこの景色を見るだけで「来た甲斐あった~」と思えるのである。

同じ車両に乗っていた女の子

車内は非常にガラガラだったが、ある瞬間にふと気付いた。

筆者

通路隔てた隣の席に一人で座って本を読んでる女の子、

めっちゃ可愛いやん…

もちろん向こうは筆者のことなど全く気にせずに本を読んでいる。

そう、そんなことは今までに幾度となくあった、もう慣れっ子だ。

事前に確認していた予定表で言うと、チェスキークルムロフからハルシュタットまでは途中どこかの駅で一度乗り換えるはずであった。

結果から言えば、乗り換えはする必要が無く一本で行くことができたのだが。

しかし、その駅が近づくにつれ荷物を整理し始める筆者。

例の女の子は全く動かずにただただ本を読んでいる(くそぉ目的地は別か!!!)

停車すると同時に一度降り、どこのホームから乗り換え便が出ているか探す。

しかしどれだけ探しても閑古鳥しか鳴いていない。

筆者

乗り換えの電車はどこだ?どこだ?

どこなんだあぁぁぁぁぁぁ

乗ってきた電車はもう出発する直前。

とりあえず頭の上にはてなマークを乗せながら再び列車に乗る筆者。

それを見て少し笑ったかのように見えたその女の子。

あのアジア人、一度降りたのにもっかい乗ってきたやんwww

そんな感じだ。

周りを見渡してもその子以外誰もいないので、筆者は窓を開けて写真を撮ったり車窓に寄りかかって風を感じながら音楽を聴いたりしていた。

傍から見れば変人だったかもしれない。向こうは明らかに、

なにあの人

という、彼女の中で【おもしろい人】50%と【ヤバい奴】50%の間を行き交ってる雰囲気を感じた。

車掌が検札に来たときも、彼女はドイツ語ではなく英語で返事をしていた。

ヨーロッパでは改札が無い駅も多いので、有効な切符を持っているか車掌が検札するのが基本

その時点で、

筆者

ほう、英語で返事をするあたり、やはり地元の子じゃないのだな

とストーカーぎりぎりの分析力で彼女が地元の人間ではないと確信する。

オーストリアの公用語はドイツ語=彼女が地元民ならドイツ語で返事をするはずである。

そうか、あの子も旅人か。そして思った、

同じ旅人同士なら仲良くなれるチャンスがある。

そしていざ、

ナヒステ スタツィオン イスト ハルシュタット

(次の駅はハルシュタットです)

というドイツ語のアナウンスが聞こえ荷物を整理し始めた時、その子も本を片付け始めたようだった。

やっぱりハルシュタットか!

と内心思いながら出口付近に向かい、到着してドアが開くのを待つ。

そして友達になる

扉の前で到着を待つ筆者の後ろで同じように立っている彼女を見て、緊張で話しかけれない自分の情けなさをつくづく実感する。

筆者

何やってんだ、おれは・・・

別にナンパじゃないんだ!

ただお友達になれたら、と思っているだけなのに!!!!

緊張して話しかけれない…

とその時、

Nina
Hi, nice to meet you ! Where are you from?

と、めっちゃ可愛い笑顔で向こうから話しかけてきたあぁぁぁぁぁ!!!

たぶん同じ車両じゃなかったらこんなことは起きなかっただろう。


ハルシュタット駅到着

彼女に出身国を訊かれたので少しドヤ顔で、

筆者
アイム ジャパニーズ

と中学英語で返事をし、なんとなく仲良くなれそうな雰囲気を感じながら一緒にボート乗り場へと向かう。

上の地図右側のHallstatt Bahnhof(ハルシュタット駅)から左側のHallstattの町に行くには、片道2€のフェリーに乗る必要がある

筆者
往復4€のボート代払いたくない人は、湖をずーーっと迂回して歩いてもHallstattの町に行けますよー

2€のボート代を払い乗船すると、5~10分くらいで対岸のハルシュタットの町に着く。

彼女の名前を訊いたが発音が全くわからない。

「え、ちょっと紙に書いてくれる?」

と、ちょうど筆者のポケットに折り畳まれて入っていたチェスキークルムロフの地図を渡した。

ボートに揺られながら書いてもらった彼女の名前がこちらである。

NINA SENEGAČNIK

見たこと無い記号が含まれているが、カタカナ読みすれば「ニーナ・セネガチュニク」となる。

実際の発音はおそらく全く違うだろう。

チェスキークルムロフの地図を渡した際、

Nina

え、ここ行ってきたの??

私もめっちゃ行きたい場所なの!

と早くも打ち解けれそうな雰囲気に密かに心躍る筆者。

「チェスキークルムロフ、めっちゃ可愛らしい町だよ。絶対行った方がいいよ」

と無意識にマウントを取っていたかもしれないことを今になって後悔する。

ハルシュタット到着

「世界一美しい湖畔の町」のはずだが湖畔を見ることも忘れて、ウキウキしながらNinaと"city info"に行ってハルシュタットに関するパンフレットをもらう。

この時「日本語を勉強している友達に教えてもらった」という、彼女が唯一知っていた日本語を筆者に披露した。

Ninaが知っていた唯一の日本語、それは後で紹介しよう。

そして貧乏バックパッカーにとっては水や空気と同じくらい大事なもの、Free Wifiを探す。

筆者
お、ここら辺に飛んでんな!

wifiの電波を無意識に感じ取れる筆者はとりあえずベンチに座りFree wifiの電波に囲まれながらお互いの自己紹介を始めた。

自己紹介

ほとんど自己紹介をしていなかったので、まずは相手の情報を聞き出す。

敵を知り己を知れば百戦危うからず、だ。

彼女の名前はNina(かわいい名前♡)

生まれも育ちもスロヴェニア(え、どこ?)

瞳の色は(初めて見た!!!!)

年齢が同じで誕生日は一ヵ月違い(え、まじ?)

テントや寝袋、バーナーを持ってをしている(ん、、、?)

ハルシュタットでも宿を予約していないので、テント場を探さないといけない(は、、、?)

年齢が同じで誕生日もめっちゃ近いとあってさすがに向こうも驚いていたようだった。

しかしそれ以上に彼女が、

テントや寝袋をもって自給自足の生活をしながら旅をしている

という話はまさに目から鱗、寝耳に水、瓢箪から駒だった。

噂には聞いていたが、よもや身長155cmの小柄な美人さんがそのような旅をしていることが信じられなかった。

これがガチのバックパッカーか…。

その時ガツーンという衝撃を食らったような気がしたのは言うまでもない。

確かに、澄み切った青空と心地良い春の風がハルシュタットを包み込み「こんな自然の中で星を見ながら寝れたら最高だろうな」とは漠然と思っていた。

宿に荷物を置き散歩

そんなNinaにグッと心惹かれていった筆者。

ハルシュタットの青空同様に筆者の心も晴れ渡っている。

すると突然Ninaちゃんの方から「明日何か予定ある?」と訊いてきたのである。

(これはまさか…おれのことが…好き?)←典型的な非モテの考え

筆者は二つ返事で

筆者
I want to spend with you tomorrow.

(明日も君と一緒に過ごしたい)

という、少し不気味なくらいの中学英語で返事をする。

とりあえず明日も会えることは間違いなさそうだ。

これでこそ旅である。

義務教育を終えた世の中のみんなに伝えたい!

筆者

世の中は中学英語で回っている!!!!

恐れずに今すぐ海外へ出ろ!

※本文言を信用する事によって生じたあらゆる不利益または損害に対して、当方は一切責任を負いません。

ずっと話していた例のベンチから筆者の宿まで歩いて5~10分だったこと、2人とも重いバックパックを背負っていたこともあり、筆者が予約してたホテルに荷物を仮置き(←超重要)し散歩を開始する。

お土産屋さん寄ったり湖畔で話したり公園で遊んだり、そして今夜彼女がテントを張るための場所(=テン場と呼ぶ)探しにかかる。

Nina
あ、ここにする!

とテン場は無事に確保。

↑ここの芝生にテントを張る予定だったようです(笑)

これでテン場もスーパーマーケットも見つかり、お互いの顔には安堵の表情が浮かぶ。

しかし同時に「2人でいれるのも残りわずか」と、少し淋しくもなる。

恐らく向こうもそう思ったのだと今になって思う。

Nina
もし夜にテントまで来てくれるなら、温かいミルクくらいご馳走するわ

なんと嬉しい言葉ではありませんか!

筆者が予約していた宿からテント場までは、徒歩5分くらいでした

喜びで飛び上がりそうなほどの舞い上がる気持ちを抑えて「そうしよっかな~」なんて話しながらお互い帰途につく。

と、その時は突然やってきた。

突然の嵐

筆者
(あ~、もうそろそろ解散かな~…)

そう思い始めたまさにその時、突然の嵐がハルシュタットを襲う(←これマジです)

そう、まさに嵐である。

つい先ほどまでの青空はどこへ?

「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎわ…」などという言葉がつい出てしまうほど気持ちの良い天気。

しかし突然の、

土砂降り、ゲリラ豪雨、暴風雨

筆者が知る全ての表現を用いてもまだ足りない自然の猛威、嵐が来た!


まさにこんな感じの雨だった

これでいいのだ!

傘なんてもちろん持っていない2人は大雨の中、宿まで走る。走る。走るうぅぅぅ!!!(←カイジ風)

どこかの店の看板が風の力に押され引きずられ、目の前を通り過ぎ道の向こうへ消えていく(←これもマジ)

土砂降りの中、筆者の宿に向けてひたすら走る2人。

しかし2人は笑顔だった。

大雨の中、宿に着くまで5~10分ずぶ濡れになって走り続けた2人は笑いながら叫び合っていた。

これでこそ旅だ!!!

と。

トラブルがあってこそ旅

お互いに苦労を分かち合い、一緒に笑い合える人間と出会ってこそ旅!

旅と旅行では明らかに質が違う

と思っている。

どちらが良いとか悪いとかではなくて、質が違う。

軟球と硬球くらい違う(ちなみに筆者は野球歴0年)

まあ暇だったら一読して感想を聞かして欲しい↓

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↑筆者が3泊したホテル(最終日に撮影)

大雨の中でそしてとりあえず雨が止むまでの緊急避難という事で2人で(筆者が予約した)ホテルの部屋に入る。

筆者
あくまで雨が止むまでの緊急避難です

1人部屋に男女2人

よく考えてみるとトラブルはどこにでもある、まさにこの時がそうだった。

Ninaと初めて荷物を置きに宿に行ったとき、宿の受付の女性にはこう説明した。

筆者

この子はテント泊するって事なんで、一時的に荷物だけ置かしてもらってまた帰って来ます。

もちろんこの子はぼくの部屋に泊まらないんで安心してください。

女性スタッフは笑顔で了解し、

「そういう事情なら分かりました、ぜんぜんOKですよ!受付は19時には閉まるのであとは渡した鍵で勝手に入って来てください」

と言われていた。

つまりNinaが筆者の部屋に泊まるとなると、Ninaも部屋代を払わないといけない(←当たり前の話だが)

確か1泊60€(約7,800円)、3日泊まる予定で事前に180€払っていた。

筆者

Ninaは一泊60€と聞いて目が飛び出すほど驚き、
「やっぱり日本人はお金持ち」「RYOはヒルズ族だね」
と言わんばかりの顔をしていたのを今でも思い出します(笑)

※ちなみに当時一番安かった宿泊施設がそこだった、というだけの理由

この大雨の中に放り出すのもあまりにも気の毒、かと言って勝手にNinaを筆者の個室に招き入れるのも大きなリスク。

Ninaも十分にそれを理解していて

Nina
見つかったら60€かそれ以上のペナルティ

を合言葉にし、ミッションインポッシブルのトム・クルーズばりの慎重さを出して3階の一番奥の筆者の部屋に到達した。

部屋に入るや否や、ふうっと一息ついてお互いのずぶ濡れの服を乾かし始めた。


↑最終日に撮影(筆者の部屋)

ちなみに現在はリノベーションして更に高級感が増した模様↓


(引用:公式HP GASTHOF HIRLATZ

Ninaは緊急避難のつもりで入ったが、真っ白なシーツをかぶった広々としたダブルベッドと高級そうなテーブルや椅子、テレビを前に

もう一度濡れた服を着て外に出てテント泊

なんていう選択肢は完全に消え去り結局泊まることになった。

筆者
というより、初めからそうなることはわかっていたのだが

隣の部屋から聞こえてくる声

ここからの話も全て実話です。

2人で部屋に入ってからNinaがシャワーを浴びるまでの15分間、我々2人は靴や服を乾かしたり、荷物を置いて着替えを出したりしていた。

そしてNinaがシャワーを浴びる直前、隣の部屋から官能的な女性の声がanan聞こえてきた。

してる、これは絶対にしてる!!(;゚Д゚)

テレビも付いてない静かな筆者たちの部屋、どうしてもかき消せない声。

筆者の頭の中を様々な感情が行き交う。

筆者

人間は緊急時には様々な感情を一度に感じると言われますが、まさに蘇ったピクルと出会った瞬間のペイン博士の助手のような感覚でした

するとNinaが筆者に静かにささやく↓

Nina
隣の部屋の人、犬飼ってるよね?
筆者

え、お、おう!

犬…?

うん、確かに犬の鳴き声…かな?

と自分に言い聞かせたが、完全に犬ではない。

しかし彼女は、隣の部屋から聞こえるアンアンを本当に犬のキャンキャンだと思い込んでいる様子。

苦しまぎれに、

筆者
このホテルってペット同伴可能だったっけ?

と訊くと

Nina
ううん、たぶんダメだと思う

って真面目に答えてきた。

あれが動揺を咄嗟に隠した演技だったなら、彼女はきっと女優になれる、それくらいの自然さ。

"my boy"は彼氏

彼女に「先にシャワー使ってもいいよ」と言い、筆者はとりあえず心を落ち着かせた。

何の興奮から心を落ち着かせたかは未だにはっきりとはわからないが、とんとん拍子で緑の瞳を持つ可愛い白人女性と2人きりでホテルに泊まるという状況

まさかその時に隣の部屋から喘ぎ声が聞こえてきたという事実に頭がパニックになっていのは間違いなさそうだった。


↑これがその晩撮った唯一の写真である。

これは2人ともシャワーを浴びてお互いの旅の話をしている最中に撮った気がする。

机の上にはNinaが持っていた世界地図が置かれ、テレビからはドイツ語が流れ、筆者はHとロゴの入ったお気に入りの比叡山高校時代の短パン(体操服)をはきながら、時にはお互いの好きな音楽を流して感想を言い合ったり、ドイツ語で簡単な会話を練習したりした夜だった。

結局筆者がシャワーを浴びて出てくると

Nina
RYO…この声、犬じゃなかったぁぁぁ

と完全にパニックになっているNina。

テレビを付けて曲でも聞こうと提案し、無事に気まずい雰囲気も回避。

話している時に一つ忘れられないNinaの言葉があった。

Nina
My boy is also living in Maribor.

この"Maribor(マリボル)"というのは彼女の母国スロヴェニアで首都リュブリャナに続いて2番目に大きな都市のことである。
※日本で言えば大阪かな?

正直"My boy"という表現はそれまで聞いたことが無かったが、咄嗟に思いついたのが彼氏か息子

しかしMy boyfriendではなくMy boy。

結局は彼氏だったのだが(←そらそやろ)

マイボーイ=彼氏

マイガール=彼女

勉強になった、この表現は知らなかった。

さすがに寝るときは警戒したのか、ベッドの端っこで寝るNina。

それでもダブルベッドなので十分広々と寝れたようだった。

朝食バイキング

翌朝起きるとNinaも目が覚めたところだった、とりあえずの予定は朝食バイキングである。

ホテル自体の質の高さから予想できる朝食バイキングの質の高さにワクワクさせられる。

メロン?キャビア?和牛?

しかし問題はNinaが横にいるということだ。さすがに、

筆者
ごめん、おれひとりで朝バイキング行ってくるわ♡

とは言えない。

どうしようか考えているうちに彼女の方から朝ごはんをどうするか訊いてきた。

一応このホテルには朝バイキングがあることを告げたうえで、

筆者
2人で町中にあるカフェにでも行って朝食を食べよっか?

と尋ねると答えはNO

Nina
2人で朝食バイキング行ったらいいんじゃない???

と、さも当たり前のことのように訊いてきた。

それが出来ないから悩んでいるんだよ?

もう二度見では全然足りない、三度見、四度見して彼女の反応をうかがう。

Nina
もし見つかったら全部私が責任をかぶるから!!

そういう問題ではない。そう、全くそんな問題ではないのだ。

いざ宿泊と朝食バイキングのタダ乗りがバレたとして、恐らくペナルティを課せられるのはNinaだけではない。

しかし、あまりにも強く言ってくるので仕方ない。

つい昨日に受付の女性と顔を突き合わして話し合ってた事も忘れ、2人で食堂へ向かう。

一応ミッションインポッシブルの気持ちは継続しており、フードをかぶって筆者と時間差で食堂に降りてくる。

通路や階段でどれだけ警戒しても、当の食堂の方が100倍危ないことをわかっていない、なぜなら食堂の横に受付があるからだ

まさにハイリスク・ローリターンとはこのことだ。

予想通り食堂の内容は申し分ない。

「ご自由にお持ち帰りください」とバナナにリンゴにミカンが悠然と並べられている。

フレーク類もチョコにプレーンに色々な種類がある(まあ普通のヨーロッパのバイキングか)

Ninaもウキウキして皿に食事を盛っている。

ようやく食事しようという間際、昨日の受付で会話をした女性スタッフが食堂に入ってきた。

筆者

ヤバいNina!

ひとまずトイレに避難し…

Nina
Guten tag!
(ドイツ語でおはよう)

軽快に挨拶して食卓に着いた。

いや、これは信じられん。

欧米人のNina単体ならバレなくても、筆者のようなアジア人はホテル内でも目立つし、「この子は泊まりませんので」とか言っていたのは昨日の昼である。

筆者と一緒に食事していることで

「あーーーあなた昨日の女の子じゃない!!!これは大問題よ、とりあえず別室に来なさい」

となるのは目に見えている。

※30歳を超えた現在の筆者なら恐らく外食していたでしょう、だってリスクとリターンが全く見合わないから。

正直笑顔で話しているのが信じられない↓

入り口近くの席でゆっくり30分近く話しながら食事を終わらせ部屋に帰る。

もちろん帰りもトム・クルーズになりきって三階の部屋まで向かう。

もうわけがわからない。

プロの芸人になった友人

ちょうど食後にトイレに行きスマホを見ると、FBだったかIGだったかで小学校からの友人がプロのお笑い芸人になったという報告を目にした。

暇なら是非チェックしてもらいたい↓

岡田桜井プロフィール

芸名は岡田桜井、桜井が筆者の小学校からの友人だ。

色々とあって中学卒業から成人式まで絶縁状態だったが今は何とか関係が元に戻っている。

漫才は何回か観たが、正直面白い方やと思う。

こいつは小中学校で学校一のモテ男(実際オシャレで爽やかで勉強もできておまけにサッカー部で運動もできたという神に選ばれた男だった)バカもめちゃくちゃやった名友と呼べる男だった。

そんな懐かしい桜井友朗氏に一言言いたい!

関西来いよ!全然舞台観に行けへんやんけ。

ケイダッシュステージ公式WEBサイト

原口あきまさ・オードリー・スザンヌなどが所属する芸人・タレントなどのマネジメント会社。東京都渋谷区、ケイダッシュステージ…

とにもかくにも、食後に部屋に戻ると部屋のノブには「No Cleaning」の札がかかっていた、部屋にクリーニングが入ると2人分の荷物が目に入るからだ。

さすが抜け目がない、実はそこはかとなく彼女の聡明さも見え隠れする。

ハイキング

とりあえず荷物を置いたまま、市内にハイキングコースがあったのでケーブルカーを使わずに山の上までハイキングすることにした。

道中では今までにハイキングした山の名前を言い合った。

その時Ninaはスロヴェニア最高峰のトリグラウ山(2864m)にも登ったことがあるなどと話していた(←実は結構スゴイ

筆者が空手やっているということで、何となく空手の突きを真似するNina↓

「Ninaよ、もう少し右の引手は上にした方が良いし左手も完全に伸ばし切っていると肘関節に負担がかかり怪我のリスクもある。足ももう少し左右に開かないと前後の動きには強くても左右の動きが弱くな・・・」

と思っていると、突然彼女が切り出した。

Nina

Thank youとYou’re welcomeは日本語ではどういうの?

是非教えて欲しい!!

と。様々な言葉が頭の中を行き交ったが結局選んだのがこれ↓

Thank you(ありがとう)→Arigatou

You’re welcome( ええよ、気にしんといて)→Eeyo, kini shin toite

ふむ、やはり関西人なら

ありがとう→おおきに

どういたしまして→ええよ

かとも思ったが、少し難しい方が良いかなとも思いこれにした。

正直彼女には難し過ぎたかもしれない(笑)

気にしんといてをローマ字表記にすると「Ki ni shi n to i te」となりかなりややこしい。

筆者は筆者で、スロベニア語のおはよう"Dobro jutro(ドブロ・ユートロ)"を何回教えられても覚えられなかった。

一応彼女のスマホのメモ帳にローマ字表記し、数回の実践練習をこなす。

そんなことをしている間に結構山の上まで登ってきた。

ここで真剣に考えてみた。

筆者
なぜおれは、これほどまで外国人に惹かれるのか?

※異性としてじゃなく人間として←重要!

筆者
輪郭?瞳?髪?スタイル?ファッション?

違う。

このノリの良さにこそ惹かれる理由がある↓

変な洞窟に落ちていた誰が被ったかわからないヘルメットを普通にかぶれる女の子、バカになれる女の子は素敵だ。

どんなに可愛くても性格が良くても一緒にばかなことをできない女性とは共に人生を楽しめる気がしない(とひそかに読者の女性たちに話しかけていることは内緒である)
※現在の筆者は欧米人女性と結婚している。

少年よ大志を抱け、そして

Girls, be stupid !!

そしてあっという間に頂上に着く。

春のハイキング、当然汗をかく。

筆者はラーメン屋の兄ちゃんがごとく頭に白いタオルを巻いて登山をする。

Ninaに笑われながらも、「これがおれという人間だ、嫌なら去ってくれ」と言わんばかりにどや顔で恥ずかし気もなく振る舞う。

そんな汗で濡れたタオル、頂上に着くなりNinaが筆者の頭から取って自分の頭に巻き始めた↓

筆者

え、ちょ待って!

そのタオルおれの汗で濡れてんで!!

という制止を振り切り普通に頭に巻き終わり、写真を撮ろうと言ってくる↓

この状況が既に信じられないのは筆者だけではないだろう。

これがもし日本人の女の子だったらどうだろうか?

筆者はキャッキャッ言っているNinaの後姿を見ながら考えていた↓

JK
くっさーい
きっもーい
ぜったいむりーー
うっわー
なんか濡れてるしー
まぢむりー
セクハラで訴えます

と言われておしまいだ、と思いながらタオルを取り返した。

ハルシュタットの町からハルシュタット駅へ向かうボートは毎日18時前後の便が最終だ。

もうお別れは近い。

一応最終便で去るという選択をしてくれたNinaに今更ながら感謝したい。

筆者

Hvala ‼
(スロヴェニア語でありがとう)

もう時間もないし山を下りよう。

筆者
はいチーズ
(どういう教育を受ければこんな子に育つんだ…)

ノリの良さ、それこそ筆者が欧米人に心惹かれる最大の要素なのかもしれない。

別れの時

Nina
Don’t push me !!!!

と言われれば押していたかもしれない↓

でもさすがにダチョウ俱楽部のノリがわかるとは思えない、と思いながらこの写真を撮った。

本当に押して湖にダイブしずぶ濡れになっても笑うくらいのノリがあるかは不明
Nina
そろそろ行かなくちゃ

遂にその時がやってきた。

一度宿に荷物を取りに帰り、再び水上バス駅に向かう。

別れまであと少し、彼女が急にこんなことを聞いてきた。

Nina

What do you say in Japanese, “Today is the best day” ?

I wanna say it.

それを聞いた瞬間、本当に嬉しかった。

この2日間、恐らく筆者ら2人が共有していた瞬間はNinaにとってもかけがえのないものだったんだろう。

そしてNinaがある一つのスロヴェニア語の文を教えてくれた。

Danes je zelo lep dan.

(ダーネス ヤ ゼロ リップ ダン)

そう、もちろん直訳するとToday is really nice day.(最高の日だ)という意味。

ということで筆者も負けずに、

Saikou no hi da.(最高の日だ)

という、使用頻度は少なそうだが気持ちはとても伝わるシンプルなこのフレーズを教えることにした。

最高の日だ。

まさに今日この時に言うべき文だと実感した。

文字通り最高の日だった。

そして最後に、

Ninaが唯一知っていた日本語がこれだ↓

ワタシ ワ バカデス

いったい誰が教えたのか、なぜこれをチョイスしたのか、どうやって彼女はずっとこれを記憶できていたのか・・・謎だ。

Ninaに日本語を教えた人、一度連絡が欲しい(笑)


(水上バス駅前の駐車場にて)


↑水上バス乗り場

最後の写真を撮り、もうお別れかというその時。

彼女のハイリスク・ローリターン精神が再び燃え始める。

Nina

ボートが到着するまであと五分くらいあるわ!

もう少し散歩して自分の納得できる角度からハルシュタットの町を撮影したい

そう、カメラが好きというのも我々の共通点である。

カメラ好きなら当然わかるだろう。

あそこから撮りたいと思える場所があればある程度ボートが近づいていようがその場所が少々遠かろうが行くしかないというマインドセット。

筆者
登山家ジョージ・マロリーが記者に「なぜエヴェレストに登るのか」と訊かれて「そこに山があるから」と答えたのと同じような感覚ですね

そして2人で走って撮影スポットに行く。

その時に撮った写真がこれだ↓

おわかりだろうか?

こんな写真撮っている場合では無い。

完全にそんな場合ではない。

写真左側に見えている本日最終便のあのボートに乗り遅れるとまたトム・クルーズごっこをしなければならない。

確かに良い角度ではあるが、断じてそんな悠長にカメラを構えている場合ではないぞ、NINA!!

ボート乗り場へ急いで帰る。走る、走る、そして走る。

ん、ニーナの荷物?

筆者

もちろん筆者が持ちました。

何のために毎日厳しいトレーニングを行ってきたと思ってんだ!!!!

陽はだいぶ西に傾いてきており、山々を金色に染める。

もう最終便が出る時間だ。

ボートに乗る少し前までお互い見つめ合い「あなた素敵だったわ」「またいつかこの場所で」的な"Before Sunrise"のワンシーンのような言葉を交わし合う。

この「的な」が超重要(笑)

お互いに強くハグし合った後、Ninaはそのままボートに乗った。

そう、外国人にとってハグは至って普通だ

これは、その後も何度も経験する。

筆者が奥様の実家(=イタリア)に行った際にも、ご家族のみならず紹介されるお友達とか親戚やらと数えきれないほどのチークキス(ほっぺたを合わせてチュッと音を立てるやつ)とハグを行った。

そう、欧米人はチークキスですら友人同士で当たり前にする。

ボートが出発しお互いの姿が目視できない位の距離になるまで手をずっと振り続けてくれた彼女

筆者
ふ、いい夢見させてもらったぜ

一石三鳥のプランティングシステム

帰り道、ある家に目が止まった。

これは雑草伸びっぱなしの汚い家ということではない。

むしろその逆、とても便利で筆者も将来の家はこうしたいと思える代物である。

ヨーロッパには多いのだが、このように木を家の壁面に沿わせて育てることで

➀夏は木が直射日光を遮って涼しい

②冬は寒風を防いでくれて暖かい

③更に虫が嫌がるハーブということで蚊などの害虫も近寄らない

という一石三鳥のメリットしかない環境保全的ガーデニング思想の最終形がこれである。

筆者
うむ、将来欲しい!!

こういったこともパッシブ設計と呼べるかもしれない。

置き土産

Ninaと別れてから心が空っぽなままで2日間を過ごし、筆者自身もハルシュタットを去る時がとうとうやってきた。

パッキングを済まし、ガラスの丸テーブルの上に置いてあるパンフレットや地図などを手にした時に一片の書き置きを発見した。

どうやらNinaが最後に部屋を出る前に書き残したもので、わざとすぐに発見できないようにパンフレットの間に挟んでいたようだ。

筆者
いま思うと、もしかしたら見つけることなくパンフレットごと捨てていた可能性もありました

HAVE A REALLY AWESOME TRAVEL, THANK YOU FOR LOVELY EVERYTHING.  Regards, Nina. S.
(素敵な旅をしてくださいね。全ての素晴らしかった出来事に感謝しています。ニーナより)

この2日間、筆者はあるニーナの癖をネタにし常に2人で大笑いしていた。

それは何かというと、彼女は何か素晴らしい事があれば何でも"Lovely"と言うことだった。

「お、いいね!」と言いたい時に、全て「Beautiful」という人もいます(Ninaの場合はラブリー)

無事に部屋に着いたらラブリー、朝食バイキングを見てラブリー、美味しかったらラブリー、美しい写真を見せたらラブリー…

筆者
とにかく終始何かあればラブリーラブリーラブリーでした

彼女には癖になっていたらしく、こちらが指摘するまで気付いてすらいないようだった。

Ninaがラブリーと言うたびに笑う筆者、それを見て笑うNina。

この書き置きにLOVELYの文字があったのはそういう経緯もあったのだ。

帰国後

一ヵ月の旅を終えて日本に帰国後、色々な人に出会い友達になり笑い合ったことを思い返していた。

その中でも特に2つのことが頭から離れない↓

自給自足旅

Ninaと出会って感銘を受けたこと、それはいかに旅をするかということ。

・ホステルの12人部屋に泊まり、地元のレストランで夕食を食べ、夜はバーやクラブに行ってはっちゃける。

・テントで寝泊まりし、ご飯は地元のスーパーで食材を買って自分で調理、夜は誰もいない場所で孤独を楽しむ。

正直どちらも魅力的だと思う。

しかし言ってしまえば前者は誰にでもできることである。

筆者も散々やってきたし、早い話お金さえあれば誰にでもできる。

それならば経験として後者を選んでみたいと思うのがバックパッカーの性である

帰国後すぐにテントを買い、寝袋を買い、バーナーを買い、コッフェルを買う。

しかもこれらは登山にも必要なものであるため一石二鳥。

もちろんテントとなれば様々なデメリットがある↓

  • 荷物が重くなる
  • 人通りの多い場所では張れない
  • 荷物を置いて遠出できない
  • 雨が降ったら面倒
  • 夜中の治安が心配

など挙げだしたらキリがないほど、はっきり言って面倒くさい(笑)

警察に職質される事も多く、地元のヤンキーにビール瓶や石を投げつけられて寝れない夜も過ごした。

しかし、それでもテント泊の魅力はすごい!

筆者
今からそれについて話すと大変な量になるのでやめておきます(笑)

恐らくNinaと出会わなければこういう気持ちにはならなかったと思う。

人と人との繋がり

日本に帰国後、もう一つあることを決心した。

スロヴェニア語を勉強しよう

と。

理由は簡単、Ninaとスロヴェニア語で会話するため。

まあ外国語を学ぶのってそもそも非常に楽しいという大前提はあったのだが。

そこでまず日本に一種類しかない、唯一のスロヴェニア語のテキストを買い↓

最低限の知識はラミネートし常に記憶しようと心がける↓

筆者
正直、スロヴェニア語の難易度高過ぎた…

テキスト内の例題をエクセルで打ち出し定期的に復習する↓

そして極めつけがスロヴェニア語の童話を読むこと↓


赤ずきんの話

子供用だからと言ってなめてはいけない。

その他、言語交換サイトなどを通じて数人のスロヴェニア人とも出会いネット上でやり取りをする。

やはりネイティブから教えてもらうのが一番です!

しかし適当に何でもかんでも訊くのは相手に対しても失礼。

なので予習・復習は欠かさない。

この翌年である2017年1月後半、およそ10ヶ月間のスロヴェニア語学習を経て彼女が待つスロヴェニアを訪れる。

ハンガリーの首都ブダペストからレンタカーを借りて一週間のスロヴェニア旅、目的地はもちろん首都リュブリャナとNinaが住むスロヴェニア第二の都市マリボル。

筆者
しかし直前の直前で結局会えなかったという笑うに笑えない話はまた今度にします

Ninaには会えなかったものの、スロヴェニア語学習の過程で知り合ったKristinaMonika(以降モニ)とは会うことができた。

2人とも日本が大好きで今では定期的にメッセージをやり取りしている仲だ。

とりわけモニとは非常に仲が良く、2017年末から2018年始にかけてカタール航空のモニターとしてヨーロッパに行った際にモニにも連絡をした。

イタリアに行くと言ったところ、わざわざ夜行バスでスロヴェニアからイタリアのミラノまで来てくれて3日間エアビーで予約した家に一緒に泊まって観光をするという、まさに人が人を紡ぐインフレスパイラル


(モニとミラノにて 将来的に2人で一定期間旅をする予定(コロナで不明)からの中止決定)


(クリスティーナが経営する美容サロンにて ただで30分のマッサージをしてもらい、その後彼女の実家でご馳走になり泊めてもらった。お母さんにはお土産にワインまでもらった)

Ninaを出発点とし、大勢の素敵な生涯の友人と出会うことができた。

筆者
あの日車内でNinaが声をかけてきてくれてなかったら、今の多くの友人との繋がりも無かったでしょう

出会う人全員と上手く交友関係を保てるかは正直わからないが、文化も言語も国籍も何もかも違う2人が出会うとそこには必ずストーリーが生まれる。

外国に出ると確実に自分の中の世界観は広がり、日本という一億二千万人しかいないこの小さな島国から一生出ない、などという奇妙なプライドがいかに惨めでもったいない事かを再確認させてくれる。

おわりに

今回は筆者に似合わず小説風の構成になってしまいました。

まあ数多くある記事の中でいくつかはこんな感じで書くのも良いかなと思いました。

ここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。

ハルシュタットを出て、次の目的地ザルツブルグに向かいました↓

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