⑨【図解でわかる】盛期ルネサンス建築の解説【5/7】

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ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回はルネサンス建築について説明します。

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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。

筆者
5回にわたってヨーロッパ30ヵ国以上を完全無学で周ってきた僕が言うので間違いありません(笑)

※「この部分がわかりにくいです」とか「これはどうなんですか?」などの質問やコメント等ありましたら遠慮なく下部のコメント欄からお問い合わせください!

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本記事は「盛期ルネサンス建築」を解説しています。

盛期ルネサンス建築

この章の特に重要な点を挙げると以下の2点になります↓

この記事のPOINT

➀テンピエット(1502~1510)

②パラッツォ・ファルネーゼ

それぞれ解説します。

➀テンピエット(1502~1510)

ルネサンス建築の完成と目される作品に記念礼拝堂テンピエット(1502~1510)があります↓

このテンピエットは盛期ルネサンスの厳格な古典主義的性格をよく表している(そうです)。

まあ、初期・中期と円柱が無かったのでやっと円柱を復活させたって感じですね。

古代ローマのドリス式円形神殿をモチーフとしていますが、ドームを架けたケラ(神室)を↓

エンタブラチュアの上方に大きく突出させる発想は独創的で、(ロンドンのセントポール大聖堂やパリのパンテオンなど)後の古典主義建築に大きな影響を与えました。

「上方に大きく突出させる発想」とはつまり、

ドームを上に高くしたのが独創的だ

という事なんです↓

確かにローマ建築時代とルネサンス建築時代とでは、ドームの質が明らかに違いますね。

テンピエットの円柱はどうなっているのでしょう↓

ドリス式オーダーの表面の溝彫りが確認できないパターンなので、トスカナ式ですかね。

またもう一つ、盛期ルネサンスの代表作として有名なのがパラッツォ・ファルネーゼ(1530~1546)です↓

②パラッツォ・ファルネーゼ

ここでは、平滑な壁面に並ぶエディキュラ形の窓の彫塑的な扱いが、三層構成のファサード(建物正面)に強い古典的性格を与えています。

(イチイチ難しい言葉使いよる・・・)

復習ですが、

規則正しい配列=古典的

なのです。古代ギリシャの哲学者ピタゴラスが「万物の根源は数である」といったように、古典系建築の最大のテーマの1つが「規則正しい配列」なのです。

エディキュラとは「小祠」と訳され、いわゆる「祠(ほこら)」のことです↓(ローマ建築編で記述済み)

(この部分↑をエディキュラと呼びます)

↓パラッツォ・ファルネーゼ正面の、エディキュラ形の窓の規則的な配置が古典的性格を強めています。

もう少し詳しく見てみましょう↓

また二階部分のペディメントは三角形と弓形を交互に載せています↓

特に主要階(ピアノ・ノビレ)をなす第二層は、エディキュラの円柱をペデスタルに載せ、このペデスタルと窓台のつくる水平帯の構成をコロッセオに忠実に倣うなど、古典的格式の高さを示しています。

以上で盛期ルネサンス建築の紹介を終わり、続いて後期ルネサンスを紹介していきます↓

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