本記事は、高性能住宅を購入するにあたって「家は性能」を謳う一条工務店を漠然と選んでしまった筆者が感じた「事前に知っていたら契約しなかったであろう6つの重大な不満点」を一つずつご紹介していきます。
※一番最後に、まだ未確定ですが6つ目の不満点候補も載せています。
このシリーズでご紹介する不満は下記の6つです↓
本記事ではその1つ目、一条工務店がパッシブ設計を無視しているなんてヤバくない?というお話をします。
これから新築住宅を建てようと思っておられる方でなおかつ、一条工務店がその選択肢に入っている方は是非参考にして下さい。
家の性能を語るうえでパッシブ設計は欠かせへん要素ちゃうんか!!
本当に一条工務店が無視してるとしたら…こら大問題や!
➀パッシブ設計ガン無視
皆さん、一条工務店はパッシブ設計ガン無視です。
そもそも「パッシブ設計」ってご存知でしょうか?
パッシブ設計とは太陽光や太陽熱、通風といった、自然エネルギーを利用して心地よく暮らせる住まいをつくるための設計手法のことです。
(引用:不二建設株式会社HP「パッシブ設計」)
つまりエアコンや床暖房などの機械設備を使わなくても一年中快適な家になるように間取りをデザインすることです。
パッシブ設計の有名な要素に
- 夏の日射遮蔽(にっしゃしゃへい)
- 冬の日射取得(にっしゃしゅとく)
が挙げられます↓
(引用元:軒の出と窓の関係 ~②日射取得と日射遮蔽~)
夏は太陽高度が高い(=真上から陽が差す)ので軒(のき)や庇(ひさし)を出して太陽の熱(直射日光)を屋内に入れないようにする、冬は逆に太陽高度が低い(=斜めから陽が差す)ので軒や庇が直射日光を邪魔せずに太陽の熱(直射日光)をなるべく多く屋内に取り入れる。
とまあこんな感じです。
ね?そういうのがなにも考えられてない普通の住宅よりは、パッシブ設計住宅の方が冷暖房を使わなくても少し快適そうでしょ?
※もしくは冷暖房負荷が低くなる=光熱費が安くなる
パッシブ設計と言われると途端に「難しそう…」と思考停止する人がいますが、似たようなことは日常生活でいっぱいあります。
たとえば車のサンシェードなんか代表的な日射遮蔽ですよね↓
(出典:【2023年最新版】車用サンシェード おすすめ15選)
真夏の炎天下に車を置いていると、ダッシュボード部分が陽に焼けてめちゃくちゃ熱くなってエアコン冷房がほとんど効かないという自爆現象が起きます。
真夏に日射取得、考えたくもないですね:(;゙゚’ω゚’):
そして日傘も代表的な日射遮蔽ですね↓
真夏に建物の日陰側を歩くのも立派な日射遮蔽ですよね↓
このように皆さんの日常生活でも、真夏の日射遮蔽・真冬の日射取得は本能的に行っているのです!!
すぐ横に日陰があるのにわざわざ真夏の炎天下を歩いて「死ぬ~ι(´Д`υ)アツィー」と言ってる人がいたら、「日陰歩いたら?」と声をかけたくなりますよね?
住宅もこれと同じで、日射遮蔽をしていないくせに「この家暑すぎる~冷房ないと死ぬわこれ~」とか言ってる人がいたら、「日射遮蔽したら?」と声をかけてあげてください。
もう大丈夫かと思いますが、とんでもない例えを思い付いたのでもう一つだけ言わせてください(´∀`=)
いま思うと、成層圏に約90%存在すると言われるオゾン層も日射遮蔽の一部ですよね。
オゾン層は太陽からの有害な紫外線を吸収し、地球上の生物を守ってくれているのです。
フロンやハロンを大気中に放出してオゾン層を破壊する行為は、真夏の炎天下に自分で日傘に穴を開けているのと同じくらいバカな行為なのです!!!!
真夏とは逆で、真冬は積極的に日射取得をしなければなりません。
車にサンシェードは置かないし、日傘は差さないし、わざわざ日陰を歩くこともしませんよね。
※お肌の理由で日傘を差すことはあるかもしれませんが。
これらの日射遮蔽・日射取得の規模を住宅サイズまで大きくしたのが、いわゆるパッシブ設計なのです(‘◇’)ゞドヤァ
ということで住宅のパッシブ設計に話を戻しますが、こちらの図でも同じことを言っています↓
(引用元:季節によって日射をコントロール:夏は遮り涼しく、冬は取り入れあたたかくする家の設計)
太陽のパワーは非常に強大です、太陽のエネルギーを無視して住宅を設計するなんて非常にナンセンス!
日射遮蔽を無視して真夏の直射日光をガンガン屋内に入れながら、一方で暑いからと冷房をガンガン回すのは非効率甚だしいのです、電気代を払って太陽と喧嘩してるだけですから。
※日陰を無視して真夏の炎天下を歩きながら、暑いからと首掛け扇風機を全開で回しているのと同じです。
全くエコじゃありません。
パッシブ設計には「夏の日射遮蔽/冬の日射取得」以外にも様々な手法があります、興味があればこちらをご覧ください↓
(クリックで拡大できます)
(引用元:パッシブ設計)
「電気代が高すぎる家」には共通点が。一級建築士が伝えたい“業界でも一部しか知られていない”事実にも同様の記述がありました。
◆大手住宅メーカーが作り出す「エアコンなどに頼り切った家」
大手住宅メーカーなどでは、家の「高気密高断熱性」を重視しているのにもかかわらず、パッシブデザインを取り入れずにエアコンなどに頼り切った家もあるぐらいです。
このように、高窓や窓の方角・高さなどを工夫するだけでもある程度快適な家になるのです。
その上で気密断熱などを意識するからこそ、性能の高い省エネ住宅になるのです。
そして肝心の太陽の動きは「日当たり君」という無料ソフトでかなり高精度にシミュレーションできるのです。
(出典:日当り君)
この日当り君アプリ、めっちゃ優秀なんです。
自宅や周辺環境のデータを入力して季節を選んでポンッ↓
日射遮蔽や日射取得に有用な無料ツール
こちらのシミュレーションを確認することで、パッシブ設計を存分に活かした建物をデザインすることができるのです!
視覚的にもわかりやすい3Dシミュレーションで太陽の動きを確認できますし、なにより無料です。
さて、一条工務店の話に戻ります。
一条工務店ではパッシブ設計ガン無視でした。
おいおいおい、一条工務店さんよぉ!!
高気密・高断熱を自慢する前に、パッシブ設計に関する知見を広げてくれや、よぉ?
パッシブ設計住宅と比べると一条工務店は気密&断熱&全熱交換型換気システム&床暖房などによる、いわゆるテクノロジーを駆使したゴリゴリの力業で高性能化しているようなものだと感じたのです。
「快適な住環境を提供する」という結果は同じなんですが、よりエコなパッシブ設計を無視してテクノロジーで解決というスタンスは正直許せません。
それに日本最高峰レベルの超高性能住宅を建築することで有名なウェルネストホームの創業者&代表の早田氏は、
パッシブ設計を無視して機械の力で高性能化した住宅は必ず余計なランニングコストが発生する、
なぜなら機械には必ず寿命があるからだ‼
と仰っており、これには筆者も非常に共感致しました。
しかしよく考えてみてください。
たとえば機械で固められたメカメカ高性能住宅の場合、10~15年に一度大規模な交換が待っていることになります。
(出典:室外機のある風景を絵のように味わう。)
この数の機械を定期的に交換してたら破産します(笑)
なぜなら機械には必ず寿命があるからです。
※壊れたまま交換しなければ、夏暑くて冬寒い過酷な運命が待っています。
その度に機械設備を「買い換える」もしくは「修理する」必要があるということは、一条工務店が自慢する「ランニングコストが安い家」とも矛盾する仕様となっています。
※少なくともパッシブ設計によってよりランニングコストが安い家を目指すことは可能ですよね。
これは筆者の推測ですが、メンテナンスや設備の買換えは一条工務店を通して行うことが多いので(じゃないと保証を継続できない可能性も)、その度に一条工務店が手数料(=利益)を得られるためにマッチョな設計にしているのではないか?、と筆者は思っています(笑)
パッシブ設計をすることで導入する機械設備が減ると、一条工務店が将来的に継続的に得られるメンテナンス費も下がりますからね。
パッシブ設計は他の高性能住宅会社では徐々に導入され始めてきていますが、なぜか一条工務店ではガン無視なのです。
勉強すればするほど、高性能住宅の基本となるパッシブ設計に心惹かれていった筆者は、間取り打ち合わせの初回に一級建築士である設計士(及び担当営業マン)に「ぼくはパッシブ設計を重視した間取りにして欲しいです!!」と伝えました。
しかし、、、
「夏の日射遮蔽、冬の日射取得ですか、はぁ。うーむ。。。(←え、そもそも知らない?)」
「うーん、うちは日射シミュレーションソフトの類は使ってないんですよ(←この話もう終わり、って感じ?)」
「隣地境界の越境なども考慮しないといけないので、結構大変だと思いますよ?(←やる前から無理だと決めつけてる?)」
といったような対応で、
と、非常に落ち込みました。
ぼくはそんな一条工務店が嫌いです。
ということで、一条工務店への不満点1つ目はパッシブ設計ガン無視でした。
おわりに
ということで、ここまでお読み下さりありがとうございました(@^^)/~~~
では2つ目の不満点「リモート環境がポンコツ過ぎた」に移ります( ̄^ ̄)ゞ
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