ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回は初期キリスト教建築について説明します。
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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。
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今回は、「イエスの生涯と教会建築の誕生」を解説している記事です。
イエスの生涯と教会建築の誕生
この章の特に重要な点を挙げると以下の3点になります↓
➀イエスの生涯
②教会建築の誕生
③バシリカとは
それぞれ解説します。
➀イエスの生涯
参考書「西洋建築様式史」には詳しく載っていますが、さすがに全部書いたら最後まで読んでもらえないと思うので、かなり要約しました↓
イエス・キリストは、今からおよそ2,000年前に現在のイスラエルのナザレという村で生まれ大人になるも、弟子の裏切りで十字架に磔にされて殺され3日後に復活し、伝説となった。
ふう(-_-;)
ありふれた一般人の生涯をこの量に要約するだけでもほぼ不可能なのに、イエス・キリストの生涯をこの量にまとめました(笑)
イエスの壮絶な人生について詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください↓
ガチガチなカトリック信者を両親に持つ欧米人女性と結婚した筆者です( ̄^ ̄)ゞ ※筆者も妻も無神論者です。 さて、世界の常識である宗教の、特に今回は「キリスト教」の勉強の時間です。 今回はキリスト教の開祖であるイエスの生[…]
では先に進みます。
②教会建築の誕生
イエスの死後、(かなり紆余曲折ありながらも)約300年後にローマ帝国の国教として公認されたキリスト教でした。
それまで地下に潜っていた隠れキリシタン的な信者たちは公の場で集会を行うことができるようになったことで、キリスト教の教義と典礼に最も適した新しい建築様式をつくり出すことが大きな課題となりました。
そもそも教会という施設が存在しなかったこの時代、「教会ってどんな建物にする?間取りは?」と話し合っていた中でいきなり、、、
↑こんな素晴らしい設計できるわけ無いですよね!!?(笑)
ということでこの時代に生きるキリスト教徒たちは「教会をどのような間取りにすべきか」全くわからずもがき苦しんでいましたが、突如ある解決策が思い浮かびました。
つまり突如として教会建築が誕生したわけではなく、彼らはひとまず古代ローマの各都市に建てられていたバシリカ(後述します)という集会施設を教会堂の代用としたのです。
③バシリカとは
さて、古代ローマが残したバシリカがキリスト教に最も適した構造だったということですが、そもそもバシリカとは何でしょうか?
バシリカについて詳しいことはまだ解明されていませんが、裁判所とか商業取引所などの多目的なホールで、大勢の人たちを細長い部屋に集めて議長が演壇の上で演説ができるような形式を採っていたものらしいです。
イメージ的にはこんな感じですかね↓
つまり先ほどの答えになりますが、このバシリカの構成がキリスト教の聖書朗読とミサ典礼を行うのに都合が良かったのです。
このようにして、初めての教会堂建築はバシリカの平面形式(プラン)と構造を基本として形式化されたので、バシリカ式教会堂と呼ばれるようになりました。
では次に、バシリカ式教会堂のプランと構造についてお話したいと思います。
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