【初期キリスト教建築】集中式聖堂の意味と特徴【5/5】

こちらは西洋建築の初期キリスト教建築を理解するために必要な、集中式聖堂の意味と特徴を解説している記事です。

教会の形式って、集中式よりバシリカ式の方がメジャーだよね

はい、そうです!(正解過ぎて何も言えねえ)

集中式聖堂の意味と特徴

この章の特に重要な点を挙げると以下の2点になります↓

この記事のPOINT

➀集中式聖堂とは

②集中式の意味

それぞれ解説します。

➀集中式聖堂とは

集中式聖堂の説明の前に、バシリカ式教会堂については理解できてますか?

バシリカについての復習ですが、バシリカとは初期キリスト教建築家たちが教会として代用した古代ローマの集会所のことでしたよね?

これを聞いてもまだ「は?(・。・;」状態の人は↓の記事でもう一度復習しましょう↓

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初期キリスト教建築

バシリカ式教会堂とは早い話、長方形平面の教会のことでしたよね?

初期キリスト教時代には、バシリカ式教会堂の他に円形、八角形、六角形、正方形などの集中式プランの建物が建設されました。

集中式プランとは、以下のような形をした建物全般を指します↓

ロマネスク建築

例えばイスラム教の聖地「岩のドーム」とか、イスラム教建築の「ハギア・ソフィア」がそれにあたります↓

ロマネスク建築

(↑岩のドーム)

ロマネスク建築

(↑ハギア・ソフィア)

これらの建築は、中心に祭壇を設ける形式を採る場合が多く、一般のミサ典礼を行うにはあまり適してはいないと言えます↓

教会の形式としては集中式よりバシリカ式の方が適している!

②集中式の意味

では、果たして何のための建築として建てられたのでしょうか?

洋の東西を問わず、こうした集中式プランの建物は死をイメージしたものが多いと言われています。

例えば↓

仏教建築における五重塔や三重塔:本来お釈迦様の骨を奉ったお墓

法隆寺における八角形プランの夢殿:聖徳太子の墓として建設された

初期キリスト教の集中式建築も、キリスト教弾圧時代に神を信じ、信仰を守るために死んでいった殉教者たちを記念して建設されたマルティリウム(殉教聖人記念堂)がほとんどでした。

それは、イエス・キリストがゴルゴダの丘で処刑され、墓に入れられた場所にコンスタンティヌス大帝が建てたといわれる聖墳墓教会↓(せいふんぼきょうかい)(336年献堂)が↓

ユダヤ教 キリスト教 イスラム教徒

イエスの墓を覆うようにして円形プランで建てられたのに倣ったもので、次々に集中式プランのマルティリウムが建設されていったのです。

初期キリスト教時代における集中式プランの墓廟や洗礼堂として知られているものに、ローマのサンタ・コスタンツァラテラノ洗礼堂があります↓

サンタ・コスタンツァ

サンタ・コスタンツァは、コンスタンティヌス帝の娘コンスタンティナの墓廟で、円形プランの中心部分にドームが載り、その周囲の一段低い側廊屋根との段差を利用してクリヤストリーの高窓層を開けて、内陣部に直接光を採り入れています↓

ラテラノ洗礼堂

ラテラノ洗礼堂は、中心に洗礼池を設け、八角形プランを採用しています。


では次に、ビザンティン建築についてお話していきたいと思います↓

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