好きな人の顔が思い出せない

【好きな人の顔が思い出せない】ことに関しての考察 -フロイトの心理的抑圧-

はじめに

好きな人の顔が思い出せない

今回はちょっと真面目な話です(笑)

皆さんは好きな人の顔だけ思い出せないという事がありますか?

ネットで調べてみると予想以上にヒット件数が多くて驚きました。

「大好きな旦那の顔が思い出せない」

「中学時代に好きだった子の顔だけ思い出せない」

「ほんまに好きな彼女の顔が思い出せない」 

などなど、ぼくも人生で一度だけあります。今回はそれが何故なのかをフロイトの心理的抑圧理論と共に考察していこうと思います

先に結論だけを話しますと、好きな人の顔が思い出せない理由は「脳が思い出すことを恐れるくらい本当に好きだから」です。

フロイトの説明などを飛ばして結論だけを知りたい方はこちらを。

フロイトとは

フロイト

フロイトを一言で言うと

精神分析の創始者、神、ゴッド

です。

中学・高校の頃に保健の授業でフロイトの名前が出てきた気がしますし、抑圧とか退行とか昇華とか何や色々やった気もします。そして、彼の研究の一つに無意識研究というものがあり、後に彼の娘が防衛機制という概念を提唱します。

※フロイトの業績はあまりにも多いので詳しい説明は不可能です。あくまで膨大な研究の一部の紹介です。

防衛機制

この保健の授業で耳にした事のある【防衛機制】を簡単に説明すると

人間は受け入れがたい状況、または潜在的な危険な状況に晒された時に、それによる不安を軽減しようとする無意識的な心理的メカニズム

(Wikipediaより)

精神的安定を保つための無意識的な自我の働き。自己を防衛するため,心のなかの不安,恐怖,欲望,衝動などを抑え,しずめる働きもさす。

(コトバンクより)

です。例えば

・あの時計が欲しい、けど高いから買えない。くっそー

・もっと仕事を休みたい、けどわがままと言われそう。どうしよう

・あの子に話しかけたい、けど冷たくされるかも。あーーー

などの心理的葛藤は日常の様々な場面で誰にでもあると思います。そういう悩みというか葛藤というのは結構な心理的ストレスらしいですね、意識してなくても。

なので脳は無意識にそういう葛藤を取り除こうとします。つまり上の例で言えば

・あの時計が欲しい、けど高いから買えない。くっそー

→多分そのうちにもっと良いのが出てくるし…まあいっか

・もっと仕事を休みたい、けどわがままと言われそう。どうしよう

→うーん、でもおれって結構頑張ってる方やし今回くらいは大丈夫か!

・あの子に話しかけたい、けど冷たくされるかも。あーーー

→あーでもあの子彼氏おるやろし、どうせ無理か!うん、しゃーない

など自分で勝手に理由をつけて行動を正当化したり、逆に不当化したりすることです。

こういうのってみんなしてると思います。これが防衛機制(自分をストレスから防衛するための働き)なんですね。

簡単に言うと、心理的圧迫を和らげるシステムです。

脳って超優秀ですね

好きな人の顔だけ思い出せないのはなぜか?

好きな人の顔が思い出せない

今回のテーマは数ある防衛機制の中の一つ抑圧(よくあつ)です。

抑圧と聞くとわかるようなわからないような微妙な感じですよね。全くわからないとは言わない、けど「それ知ってる!」と調子にも乗れないくらいの微妙なラインのワードだと思います。

抑圧を一言で言うと

不快な記憶や考えを無意識のうちに脳の奥底に閉じ込めて意識しないようにすること

です。ぼくはいくつかの学説や論文を読んで「好きな人の顔が思い出せない理由」をこう結論付けました↓

脳が記憶を封印するから

ぼくは、好きな相手の顔が思い出せない理由は心理的抑圧が働くからだと思っています。つまり

ある事象(人物・出来事)をずっと覚えていたくても、思い出すと当人に苦痛を与えてしまうと脳が認識した事象は脳が無意識のうちにその記憶を封印してしまう

という事です。これは先ほどから口酸っぱく言ってる、フロイトが提唱した『抑圧』という現象です。

例えば自分の記憶の一部があまりにも衝撃的なもので、自分の健康状態を害すると脳が判断したような場合、「脳がその記憶を封印してしまう」ということです。

抑圧はこのような記憶(好きな人の顔)を意識の届かない(つまり思い出そうとしても思い出せない)心の深部にまで押し込めてしまいます。

好き過ぎて、その人の顔を思い出せてしまうと(特に片思いの場合は)健康状態に深刻なダメージを与えてしまう可能性がある

と言うことです。一説では、そういう記憶はそもそも脳が記憶すらしない。つまり「封印するというよりは初めから無かった事にするのでは無いか?」と思われていましたが、それはやはり未経験者の戯言であり間違いだと考えられています。

脳が「もう思い出しても苦痛を受けないであろう」と認識した時点で(つまりその恋が一段落した時点で)その記憶はそれ以上封印する必要は無くなるので、回復記憶として思い出せるのです。

そして、記憶が戻った時には脳の予想通りに、当人は確かに大きな苦痛を受けることはありません。実際に数年後に記憶が回復したというような話も多く、思い出すか思い出さないかは全ては脳次第なんだなと思いました。

【ゴルゴ13】390話 「黒い記憶」

実は最終的にこの結論に辿り着いたのは、ゴルゴ13の「黒い記憶」を読んでいるときなのです。

» 内容を超簡単に要約しました↓

天才脳医学者のデビッドは、子供の頃にFBIの父がゴルゴ13と撃ち合って「目の前で」敗れた(殺された)のを見てしまった。しかし、あまりにもショックが大きいためデビッドの脳はその記憶を封印したので、デビッドは大人になっても父の本当の死因を知らずにただ「チンピラに撃ち殺された」と思っていた。しかし幾度も不思議な夢(父が撃ち殺された状況)に悩まされ、遂にゴルゴ13に辿り着き全てを思い出す。

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その中のワンシーンにありました↓

» 2人の会話(クリックで開く)

♀「ジークムント・フロイトは"人は辛くて重要な意味のある記憶を、無意識のうちに抑圧してしまう"と語っているわ…それからすると…」

♂「フロイトか…」

♀「人類が、脳の仕組みまで解き明かそうとしているこの時代に、"夢判断"でもないだろう…」

♂「"真理"はいつの時代も"不変"よ!」

♀「…………」

♂「もし、そうだとして…デビッド、あなたの"心理的防御機能"が働いたほどの記憶に…思い当たる事はないの?」

♀「わからない!…だが、脳の壁にしまい込まれていた記憶が、今、頭をもたげようとしているのは、たしかだ!…」

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また一例としてある事例が紹介されていました↓

» カリフォルニアに住む、二十八歳の女性の有名なケース

カリフォルニアに住む、二十八歳の女性の有名なケースがあるわ…

ある冬の晴れた午後、五歳になる自分の娘のなにげない仕草が…彼女の二十年前の記憶を蘇らせたの…

居間のブラインドから差し込む陽光に輝く赤毛とあどけないその瞳…ブルーの瞳…そしてそばかす…

遥か昔、いっしょに遊んだ幼なじみの、自分と同年齢の少女にそっくりだったのよ…

その少女は、八歳の時、他殺体で発見され、犯人不明のまま事件は迷宮入りになっていた…しかし、彼女は娘の仕草が引き金となって、突然思い出したの、二十年の時を経て…

殺害現場にいた自分と、自分が見た犯人の顔…幼なじみをレイプし、殺したのは自分の父親だったのよ…

人生最悪のおぞましい出来事を刻んだ八歳の脳は幼い自分を守るため、あえて記憶を封印したのよ…父親から脅され、沈黙を強要されて…

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その他の説

ネットにはこのテーマでも様々な情報があふれています。

「好きな人を見ると無意識に瞳孔が開き、常に眩しい状態になるから」

「好きな相手の前では感情が高ぶりその気持ちを抑えながらの経験は記憶に残りにくいから」

「好きな人の顔ってその時オンタイムで脳内補正してるから、実際の造形と脳内補正の整合性が取れないから『思い出せない』って感覚に陥るから」

とかまあ様々な説がありますので、他の3つの説も一応みてみましょう。

好きな人の顔ほど思い出せない…理由は瞳孔

この説は「好きな人の顔ほど思い出せない…理由は瞳孔」で紹介されています。

» 以下、本記事より抜粋(クリックで表示)

突然ですが、アナタは好きな人の顔をはっきりと思い出せますか?

(略)

一説には「好きな人を見ると瞳孔が開いて眩しい状態になるから」ということがあるんだとか。

瞳孔は光の加減によって大きくなったり小さくなったりすることはよく知られていますが、暗いときに光を取り入れる為に開くだけでなく、好きな人や興味があるものに対しても大きくなるのです。ある心理学者は、光の量以外でも瞳孔の大きさが変化することに気づいて、実験を行いました。

実験は、5枚のスライド写真を1枚ずつ映写して見せ、被験者の瞳孔を毎秒2枚のペースで撮影、ここで使われた写真は「赤ちゃん」「赤ちゃんと母親」「男性ヌード」「女性ヌード」「風景」の5枚。 瞳孔が大きく開いたのは男女とも「異性のヌード写真」のときだったんだそう。

(略)

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つまり要約すると、

好きな人の前では瞳孔が大きく開くから眩しい状態になり、相手の顔をぼんやりとしか覚えられないから

という事らしいです。

好きな相手の前では感情が高ぶり その気持ちを抑えながらの経験は記憶に残りにくい

この説は「好きな相手の前では感情が高ぶり その気持ちを抑えながらの経験は記憶に残りにくい」で紹介されています。

» 以下、本記事より抜粋(クリックで表示)

Q. こんばんは。毎回勉強させてもらっています。

さっそくですが、数年ぶりに気になる人ができました。もう恋の仕方を忘れてしまっているくらい化石化した心に、彼の言葉や笑顔が響いてきます。

この前初めてデートしたのですが、思い出すと何話したんだっけ?ってくらい印象がありません。長時間一緒にいて会話が苦痛だったわけではないし、時間を忘れるくらい話しました。そしてすごく楽しかったし幸せでした。ですがどんな話が弾んだのか楽しかったのか聞かれたら思い出せません。普通だったら好きな人との会話は覚えているものなのですか?自分の中で、大切な思い出がなくなってしまったようで悲しいです。どうか教えてください。よろしくお願いいたします。

A. 人は好きな相手の前では感情が高ぶり
その気持ちを抑えながらの経験は記憶に残りにくいという習性があります

楽しみにしていたライブや旅行等も
感情が高ぶれば高ぶるほど
『楽しかった!』という事実だけが記憶に刻まれ、その詳細の記憶はあまり残らないんです
だから思い出補正として『楽しかった!』というだけの記憶を頼りに
人は思い出を美化する生き物なのです

人によっては好きな人の顔も思い出せないほど
その記憶に障害が出てしまうようですね

人として正常な反応なので気に病む必要はないです
感情が落ち着けばちゃんと記憶に残るようになります

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つまり要約すると、

人間は好きな人の前では感情が高ぶり、その気持ちを抑えながらの経験は記憶に残りにくいから

らしいです。

実際の造形と脳内補正の整合性が取れないから『思い出せない』って感覚に陥るから

この説は「好きだった人の顔を思い出せない現象、 #かりそめ天国 で細かく分析されて「推しイベントの内容忘れるのこれ」とわかりみが深い」で紹介されています。

» 以下、本記事より抜粋(クリックで表示)

これ笑える。
好きな人の顔ってその時オンタイムで脳内補正してるからな。画像だとなんか違うことってよくあるやろ。本当えぐいと思うわ。実際の造形と脳内補正の整合性が取れないから『思い出せない』って感覚に陥る。
これは今は好きでない場合な。今でも好きなら似た顔に反応しまくる

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つまり要約すると、

実際の顔と脳の中で補正された顔にギャップがあるので思い出せないという感覚に陥るから

らしいです。

余談~僕の場合~

僕は2015年3月に親友とスイスに訪れた時のこと、あるホステルの受付の女性に一目惚れしました。

» スイス旅行中に現地の女性に一目惚れした話

小学校からの親友が「おれ、人が恋に落ちる瞬間を初めて見た(笑)」と言われたくらいの一目惚れでした。しかし、その人から離れた瞬間から顔が全く思い出せないのです。

それから3回か4回顔を合わして「あーそうそう、この人!いやーほんま綺麗やわー」と、お耳真っ赤でした。

その町を離れた後、親友に「あの人の顔が思い出せない」ことを話すと「お前、一目惚れって嘘やん」と笑われました。それからずっと、ずっと顔が思い出せないまま過ごしていました。

しかしある時、3年後くらいに急にその人の顔がパッと頭に出てきたのです!!

正直涙が出てきました。確かに、もう完全に無理な恋だったので諦めてはいましたが、なぜか泣けてきました。

これこそ回復記憶だなー

と思い、それからしばらくして本当に顔を「忘れ」てしまい、今はもう思い出すことができません。

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さいごに

好きな人の顔が思い出せない

実は多くの方が同じような経験をしていることに驚きました。フロイトの抑圧理論で上手く説明できているような気もしますが、結局その記憶はいつ戻ってくるんでしょうかね。

他の方々の説を読んでもイマイチ納得はできませんでしたが、みなさんはいかがでしたでしょうか?

脳さーん、もう抑圧する必要は無いので早く記憶を回復させてくださーい(笑)

好きな人の顔が思い出せない
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