今回は、一条工務店の人気オプションでもある、全館床暖房に付随した機能「うるケア」と「さらぽか」のお話です。
うるケアはサービスで付随することが多く基本的に無料(※)ですが、さらぽかは1坪あたり税込み16,500円ほどかかります。
「うるケア」も「さらぽか」も一条工務店の換気システムに装備できるんですが、「うるケア」と「さらぽか」の両方を装備することはできません。
なんやてぇ!じゃあどっちを選べばいいかわからへんがな。
こら要チェックや〜!!!
夏の快適性(除湿)をとるか冬の快適性(加湿)をとるかです。
片方どちらを採用するか決まっている人はこの記事読まなくてもいいんですが、どちらにも興味がある人は
を選ばないといけないんです。
二者択一!!(´・ω・`)
繰り返しますが、
夏はさらぽか
冬はうるケア
です。
そこで本記事では「うるケア」と「さらぽか」のどちらがご自身に合っているのかを判断できるような内容にしたいと思います。
結論から言うと筆者宅は夏の快適性を重視してさらぽか空調を採用しました。
→さらぽか空調が快適過ぎてエアコン無しで2023年の夏を乗り切れそうな話はまた別記事で今後書いていこうと思っています。
こちらの記事で実際にさらぽか空調を導入した我が家の感想を書いています↓
この記事では、迷いに迷った挙句さらぽか空調を採用した筆者が「さらぽか空調まじオススメ♡でもちょっと注意点があるよ」というお話をします。 真夏でもさらぽか空調だけで本当に快適です! ※上段が屋内、下段が屋外 さら[…]
こんにちはRYOです。 2023年8月5日に一条工務店の新築住宅に入居してから早一年。 2023年も死ぬほど暑かったですが、2024年も死ぬほど暑いっすね(・ω・)ノ 筆者が住む京都市では当たり前のように最高気温が連日38[…]
是非一度ご覧ください(´っ・ω・)っ
では「うるケア」と「さらぽか」のそれぞれの機能を軽く説明します。
うるケアを先に紹介しますが、さらぽかを先に知りたい方はこちらをクリックしてジャンプしてください。
また最近公開したこちらの記事が予想外の大反響を頂いています。
本記事は、高性能住宅を購入するにあたって「家は性能」を謳う一条工務店を漠然と選んでしまった筆者が感じた「事前に知っていたら契約しなかったであろう6つの重大な不満点」をご紹介しています。 これから新築住宅を建てようと思っておられ[…]
興味があればぜひお読みください。
では本題に入ります!
うるケア
うるケアとは、冬に床暖房を使った際の過乾燥を防いでくれる機能、つまり加湿を行う機能のことです。
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
冬に床暖房を使っちゃうと、気になるのが過乾燥ですよね。
絶対に知ってて損は無いので、先に乾燥の仕組みを簡単に説明しますね。
知ってる人は構わず飛ばしてください↓
» 続きを読む
まず、乾燥するのは空気中に含まれる水分量が少ないからですよね。
実は、空気中に含むことができる水分量というのは温度ごとに決まっているんです。
こちらのグラフをご覧ください↓
上の表によると気温が5℃の場合1㎥あたり6.8gの水分しか含めません。
(1㎥あたり)6.8gの水分量が限界なんです、しかも6.8gの水分を含んでて湿度100%です(`・∀・´)アリエナイケド
気温5℃湿度50%の場合は、空気中の水分量は飽和水蒸気量の半分の3.4gになりますよね。
さて、こっからです、過乾燥の仕組みは!!!
冬なので外気温は5℃ですが、室温は20℃だとすると、室内で空気中に含むことができる水分量(つまり気温20℃での飽和水蒸気量)は17.2gと一気に増加します。
おやおや、すると室内の湿度は何%になるでしょうか・・・?
屋外 | 屋内 | |
気温 | 5℃ | 20℃ |
湿度 | 50% | ???% |
水分量 | 3.4g | 3.4g |
飽和水蒸気量 | 6.8g | 17.2g |
1㎥あたりの水分量は3.4gなのに、空気中に含むことができる水分量は17.2gに爆増しましたね。
その時の室内の湿度は何%になるでしょうか?
19.8%(=3.4g/17.2g*100)
5℃でも20℃でも1㎥あたりの水分量は変わらないのに、温度が違うだけで湿度は50%から一気に19%にまで低下するんです。
これが、冬に起こりがちな過乾燥の仕組みです。
人間が最も健康でいられる湿度は50%と言われており、低過ぎても高過ぎても健康に悪影響を与えるのです。
湿度が高くジメジメしているとカビやダニが大量発生するし、湿度が低くカラカラだとウイルスにかかりやすくなります。
湿度についてのより詳しい説明は、松尾先生のこちらのYoutubeが参考になるのでご覧ください。
「夏に通風」という設計士を選んではいけない、という非常におもしろいタイトルです(^◇^)
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つまりですね、外気温が低いとたたでさえ空気中に含まれる水分量が少ないのに、床暖房とかエアコン暖房で室温が高くなると、さらに湿度が下がってしまうのです。
そんな冬に起こりがちな過乾燥を防ぐのが『うるケア』ちゃんなんです!
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
うるケアの3つの売りがこちら↓
➀冬も家中乾燥しない
➁メンテンナンスフリーで、ラクラク
③つけっぱなしでも、電気代がおトク
それぞれ説明しますね。
➀冬も家中乾燥しない
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
うるケアを導入した場合、冬に起こりがちな過乾燥を防いでくれます。
要は、換気を行う機械(ロスガード90)に加湿器を付けていると思ってください。
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
一条工務店はダクト式の換気システムを採用しており、全ての部屋(居室)にダクトの給気口が付いており、屋外の新鮮な空気を常に室内に給気しています。
うるケアは、この給気する空気に湿気を足している(加湿している)のです。
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
加湿の水は自動給水なので、何もしなくても加湿された空気が家中に給気されるのです。
➁メンテンナンスフリーで、ラクラク
「え、水を使うんならカビとか生える心配があるじゃん」
これ心配ですよね~、筆者も心配です。
しかしさすがは一条工務店、そんなド素人の筆者が3秒で思い付くくらいの浅はかな心配事はとっくに対策済みなんです↓
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
➀1日1回、加湿ユニットの水をすべて自動で排水し、
➁新鮮な空気を流して内部を乾燥させ、
③乾燥させた後に再び自動で給水する。
という完璧に思えるシステムを確立しているのです。
それも毎日一回必ず、です。
つまり?
MAINTENANCE FREE
③つけっぱなしでも、電気代がおトク
そして最後に、
「毎日毎日、自動排水・乾燥・自動給水ってめっちゃお金かかりそうやん」
というお悩みがよぎりますが、もちろんそれも対策済みでした↓
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
加湿にかかる電気代は毎日24時間加湿運転しても、毎月たったの300円!!
毎月自販機のジュースを2本我慢するだけで、24時間快適なうるケア加湿空調を運転させれるのです。
これはもう安いとしか言いようがありません。
さらぽか
さらぽかとは、夏に床冷房を使った際の加湿潤を防いでくれる機能、つまり除湿を行う機能のことです。
(出典:さらぽか空調【世界初の全館空調システム】)
夏のジメジメした空気、ほんっっっとに不快ですよね(´・ω・`)
さらぽかはそんなジメジメした不快な空気を"サラ"っとしてくれるのです。
早い話、除湿ですよね(・ω・)ノ
(出典:さらぽか空調【世界初の全館空調システム】)
子供部屋も廊下もキッチンも浴室もトイレもリビングも玄関も寝室も、さらっと快適なんです(∩´∀`)∩
(出典:さらぽか空調【世界初の全館空調システム】)
そんなさらぽかちゃんの3つの売りがこちらです。
➀サラッと除湿
➁むわっとする熱を吸収
③外気に影響されず快適を保つ
それぞれ説明します。
➀サラッと除湿
さらぽかを導入した場合、屋内の不快なジメジメした湿度(空気)から家族を護ってくれるのです!
ご存知の読者様も多いと思いますが、日本の建築基準法ではシックハウス症候群対策として2時間に1回、家中の空気をまるっと入れ換えれる換気設備の導入が義務となっています。
要するに「家具や床・壁材などから発散される化学物質が健康に有害な影響を与える可能性があるので、定期的に屋外の新鮮な空気を屋内に取り込んで下さいね」ってことです。
実はそんな換気の法律があるんです。
一条工務店では「ロスガード90」という機械で強制的に換気を行いますが、普通の換気扇の場合はこんな感じですよね↓
外のジメジメした暑い空気をそのまま室内に入れ、室内のサラッとしている涼しい空気をそのまま外に出しています。
いや、確かに換気はしてるけど!!!
これはただただお金(エアコンの電気代)をドブに捨てているのと同じですよね。
結果、家の中はエアコン消した途端に暑苦しいです、だって家中の空気を2時間に一回まるっと入れ換える程の換気をしているのですから。
エアコンが作ってくれた涼しい空気も全て2時間でバイバイです。
しかし一条工務店の換気設備「ロスガード90」は違います。
給排気の際に温度と湿度を交換するのです。
(出典:さらぽか空調【世界初の全館空調システム】)
↑原理を図示するとこうなるんですが、文字で書くと難解なので同じくGIFにしました↓
ちなみに一条工務店が公式にさらぽかテクノロジーについて動画を出しているのでそちらを一度ご覧ください↓
一応筆者もさらぽか空調の原理を文字で説明していくので、もっと詳しく理解したいという方は一度読んでみて下さい(´・ω・`)
» ってことで続きを読む
さらぽかは特に夏に活躍する機能なので、真夏の室内&屋外の「温度と湿度」がどうなっているかを考えてみましょう。
【室内】湿度も温度も低い(=快適)、でも空気は汚い(=排気したい)
【屋外】湿度も温度も高い(=不快)、でも空気は新鮮(=給気したい)
室内はエアコンで涼しい、 屋外は蒸し暑い。
室内の空気は涼しいんだけども汚染されているので排気しなければならない、屋外の空気は蒸し暑いんだけども新鮮なので給気したい。
でも屋外のジメジメした空気をそのまま室内に入れるとエアコン付けている意味がない・・・。
(´・ω・`)
ここまでわかりますよね、ということは?
一条工務店では1カ所の換気設備で給気も排気も同時に行っているので、この給気と排気の交差点で温度と湿度をバトンタッチ(交換)できれば最高じゃないですか?
(出典:さらぽか空調【世界初の全館空調システム】)
【給気】湿度も温度も低くあって欲しい(室内に入れるから)
【排気】別に湿度も温度も高くていい(どうせ外に捨てるから)
屋外の「蒸し暑いけど新鮮な空気」を、熱交換・湿度交換を経て「涼しくてカラッとした新鮮な空気」に変換して給気するのです。
一文で言うとこうです↓
湿度も温度も高い外気を、
湿度を交換するデシカントローターと、
温度を交換する顕熱ローターを通して、
湿度も温度も低い空気に換えて給気する。
これです↓
(出典:全館加湿、全館換気システム うるケア)
すみません、筆者の国語力が無いばかりにこれ以上ベターな説明は無理そうです…。
» 折りたたむ
長いこと書きましたが結論、夏に快適ってことです。
➁むわっとする熱を吸収
一条工務店の床冷暖房の場合、実は夏も冬も床に流す液体の温度は【25~28℃】とほぼ一定なんです。
床暖房のパイプにこの温度の水を通すので、室内の余分な熱は水に吸収されて室温が下がります。
ここまでOK?
室温が35℃で床に流れる水温が25℃なら、熱のバランスを取ろうと水温が少し上がって室温が少し下がりますよね?
これが「むわっとする熱を吸収」の意味です。
先ほどの「乾燥の仕組み」で説明した通り、湿度が同じで気温が下がった場合、㋐窓周りに大量結露したり㋑室内の湿度が爆上がりしたりします。
過乾燥の逆ですね。
③外気に影響されず快適を保つ
これは一条工務店のさらぽかだけに限った話ではなく、高気密高断熱の家すべてに当てはまる話です。
高気密なのですき間が少ない、なので余計な外気が入ってこない。
高断熱なので断熱性能が高い、なので余計な屋外の熱が入ってこない。
なので冬も夏もエアコン一台で快適ってだけの話ですね。
高断熱と高気密についてはこちらで解説しておりますので、興味があればどうぞ↓
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【おまけ】さらぽかは光熱費が高い?
実はうるケアとは違い、さらぽかの機能は素晴らしいのですが、「導入費と光熱費」の高さについては不満も多いオプションになっています。
2022年7月某日、筆者は奥様と共にさらぽか空調付きの一条のモデルハウスで体験宿泊を行いましたが、確かにジメジメした屋外とは違い室内はサラッとしていて快適でした!!
一条工務店の宿泊体験棟でくつろぐ奥様
ジメジメ蒸し暑い屋外から体験宿泊棟の玄関に入った瞬間ヒンヤリとした空気が全身を包み、靴を脱ぎながら営業マンに
と訊きました。
するとなんと、「いえ、エアコンは一台も運転しておりません。さらぽか空調だけなんです!」と言うではありませんか。
床下のパイプに水が流れ、その輻射熱で床がヒンヤリとし、天井のサーキュレーター(≒扇風機)で空気を循環させて室温を均一にする。
と、雷に打たれたような驚きがありました。
基本的に、筋肉量の関係で男性より女性の方が基礎代謝が低い、つまり女性の方が寒がりが多いと言われます。
筆者夫婦でも同様に、奥様は
うわー快適~
さらぽかあればエアコン要らないね
と言ってましたが正直筆者は、
うん、確かにジメジメはしてないから快適。
でも少し動くと暑くなってきたぞ…
と感じて結局エアコンを稼働させました。
読書やのんびりまったりしている分には
「さらぽか空調まぢPerfect」
なのですが、掃除/洗濯/炊事/育児などで少し体を動かすとやはりちょっと汗ばむ感じは否めませんでした。
そうなると、結局エアコン冷房で除湿も行ってくれるので、わざわざ高い導入費(1坪あたり税込16,500円)と高い光熱費(夏場は月1万円強の増額)を払ってさらぽかを導入するメリットはあまり無いのではと感じたので、我が家はさらぽかは導入しないかな~と思っています。
※冒頭でも書きましたが、特に体力を使う家事やトレーニングでもしない限りさらぽか空調一台で(ノーエアコンで)超快適な住環境を手に入れることができました。
さらぽか空調まじ快適過ぎます、本当にお肌がさらっさらです。
さらぽか空調だけで夏を快適に過ごせると思う方は、採用必至かも知れません。
さらぽかについて参考にさせて頂いたブログ↓
「さらぽか空調って、本当に必要なのかしら…」 「電気代やメンテナンス費用が気になるんだけど、大丈夫なの…」 一条工務店で…
※2023年1月16日追記
結局30坪の総2階建てにさらぽか空調+エアコン1台を採用しました。
やはり各部屋にエアコン付ける費用と電気代もかなりのもので、給気自体も熱交換・湿度交換されているというのは大きいと判断しました。
一条工務店からさらぽかで夏の暮らしを快適にするコツ!というリンクが送られてきたので是非一度ご覧ください。
うるケア+床冷房にしたら?
うるケアとさらぽか、どちらを採用しようか悩んでいたある時、パッとひらめきました。
前述しましたが、一条工務店の床下には水が流れるパイプが敷き詰められています。
(出典:【目を覚ませ】床暖房神話はやめよう)
この床下を流れる水の温度は年中だいたい一定で25~28℃と言われており、パネルで自由に設定することができます。
ということは、さらぽか空調を採用しなくても「夏に水の温度を23℃に設定すれば家全体が涼しくなるじゃん!!」という裏技を発見したのです(笑)
は、おれ天才かよƪ(˘⌣˘)ʃヤレヤレ
相田彦一も驚くその裏技を営業マンにドヤ顔で話したところ、
と言われました。
なるほど、室内が除湿されていないまま水の温度を下げるとパイプ周辺で大結露するんですね。
訊いてよかった~(笑)
おわりに
ということで、今回は一条工務店の「うるケア」と「さらぽか」について解説しました。
筆者夫婦は費用対効果を鑑みてさらぽかの導入をやめ、無料キャンペーンの対象になっているうるケアを採用することにしました。
冒頭でもお話した通り、夏の快適性をより重視して筆者宅ではさらぽか空調を採用しました。
ハイドロテクトタイルよりもさらぽか空調を優先しました(;^ω^)
さらぽか空調のメリットデメリットは実際に体験宿泊をしながら確認された方がいいと思います、なんせ数十万円の高額オプションですから。
こちらの記事で実際にさらぽか空調を導入した我が家の感想を書いています↓
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ご参考までに。
高気密高断熱で業界トップをひた走る一条工務店ですが、実は無料体験宿泊ができるんです!
家を一軒貸し切って、夕方18時~翌10時まで滞在することができます。
一条工務店の営業マンに知り合いがいる方はその方に概要を訊いてもらって、営業マンの知り合いがおられない方は、わたくしの方から紹介させて頂きます٩( ”ω” )و
気になった方は遠慮なく以下のコメント欄から「紹介してー」と一言頂ければ幸いです。
では、一緒に素敵な家づくりをしていきましょう!
ありがとうございました。
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