【台湾は独立できるのか?】蒋介石が台湾に逃げてからの歴史

この記事を読むのにかかる時間: 3

本記事では蒋介石(しょうかいせき)率いる中国国民党軍が毛沢東率いる中国共産党軍に敗れ、台湾に逃げ帰ったところから始めます。

以下の記事を読まれていない方は、先にそちらをご覧ください↓

関連記事

最近では、完全に自由を奪われた香港の話が盛り上がっていますが、今回は少し時代を遡って「中国と台湾の対立」のお話です。 筆者 そう言えば昔、まだ台湾と中国の関係を勉強する前ですね。 台湾人の友達を中国人と[…]

皆さんご存知のYoutuber中田敦彦氏の動画でも詳しくわかりやすく面白く説明されているので、理解度アップのために一度目を通すと良いと思いますよ(*´ω`*)

↑香港デモの話ですが、ガッツリ台湾の歴史も話しています。

台湾(中華民国)

では台湾と中国の流れがわかったところで、1950年~現在までの流れを簡単に説明していきます。

筆者
蒋○石って男前やけど、中身は完全にポンコツですわ
筆者の個人的な見解であり、特定の誰かを誹謗中傷するものではありません。

蒋介石の国民党独裁政権(1950-1975)


蒋介石

ということで、国共内戦で毛沢東率いる中国共産党軍に負けた蒋介石(しょうかいせき)は台湾に逃げ帰りました↓

台湾の蒋介石率いる国民党は中華民国政府として台湾を統治しており中国として国際連合の議席も継承していました。

つまり、まだこの時代は「台湾=国際的に認められている中国」と考えられていました。

けさわひがし(毛沢東)率いる本土の中華人民共和国はソ連や東欧各国、インドからのみ国家として承認されており、実際の主権は台湾の国民党にあると考えられていました。

筆者

へー、台湾が正式な中国として認められており、中華人民共和国は台湾の一部って感じだったんですね。

今と真逆じゃないすか!!!

また、本土人で構成された国民党政府は腐敗しきっており現地の台湾人と激しく対立していました。

国民党軍は台湾人を搾取し、自由を奪い、抗議運動に対しては軍隊を派遣して鎮圧し一般人を虐殺していたからです。

台湾人

本土から来た国民党軍、ほんまに耐えれへんあるよ!!!

本土では毛沢東率いる共産党軍に惨敗したくせにこっち来たら威張りくさって。

ほんまあいつら憎いあるね~

金銀財宝も台湾へ

余談ですが、蒋介石は台湾に移る際に中央銀行&中国銀行が所蔵する金&銀&米ドルなどの財貨や外貨、合計時価5億ドルの財宝を秘密裏に台湾に持ち帰りました。

また、共産党軍が北京を占領する前に本土の故宮博物院にあった移動可能なほとんどの文化財を台湾に運び込んだので、現在中国の北京にある故宮博物院(こきゅうはくぶついん)には大したものは展示されていないそうです。

筆者
中国の人に怒られそう(笑)

逆に台湾の首都「台北」にある国立故宮博物院には、それらの文化財などが展示されており、現在では台湾の重要な観光施設になっているようです。

台湾の国連追放(1972)

1970年代に入って冷戦体制が少し和らぎ、米ソが緊張緩和してくるとアメリカのニクソン大統領はベトナム戦争での「名誉ある撤退」を考え始めました↓

アメリカ

最近中ソが仲悪いな。

ちょっと中国に歩み寄ってソ連を牽制しよっかなー

これ以上ベトナム戦争続けんのもキツイし

そうです、アメリカはベトナム戦争で泥沼の戦いを強いられており、正直ベトナムから撤退したくて仕方なかったんです。

ベトナム戦争のヤバい泥沼話はこちらで↓

関連記事

今回はベトナム戦争についてご説明しようと思います。 漫画ゴルゴ13でもよく出てくるワードの一つ、あのベトナム戦争です。 当事者でもない無関係のアメリカが出しゃばってベトナムに入って戦争を起こし、結果ベトナム人ゲリラにボコ[…]


こうして、米中が急接近し米中国交正常化が行われました。

さらにさらに↓

国連
中華人民共和国を「中国」代表とするんで、台湾さんは国連から追放しまーす

遂に「中国」という国の代表が、台湾から中華人民共和国に移行しました。

経済成長(1975~)

1975年、ついに蒋介石が死去し息子が後を継ぎました。

筆者

よくいる2代目のアホぼんかと思いきや、台湾の腐りきった政財界を改革して高い経済成長を実現しました!

台湾は中国本土とは違い、自由主義経済を進めていたので中国本土では「大躍進政策」や「文化大革命」が起こって中国経済がガタガタの時も、台湾は基本的に発展していました。

大躍進政策とは鉄鋼、農作物の大増産運動で、けさわひが…毛沢東は大失敗して多くの国民を殺したのでした。

関連記事

今回は中華人民共和国(現在の中国)の初代国家主席の「毛沢東」が行った大躍進政策(だいやくしんせいさく)を簡単にまとめようと思います。 わかりやすくまとめてあるので是非最後までご覧ください(´っ・ω・)っ 毛沢東の台頭 […]

文化大革命とは、大躍進政策で大失敗して一応責任を取って辞任した毛沢東が再び主席に復帰するために起こした革命です。
結果的に大勢の国民を殺したのでした。

関連記事

中国の歴史を振り返っていると、中国の初代国家主席である毛沢東の大躍進政策(だいやくしんせいさく)に悪い意味で衝撃を受けました。 大躍進政策についてはこちら↓(別タブで開きます) [sitecard subtitle=関連[…]

また、(息子は)蒋介石が台湾に入って以来続いていた戒厳令を38年ぶりに解除しました。

蒋介石は「いつ中国の共産党軍が台湾に攻めてくるかわからない。気を引き締めろ!」と死ぬまで恐れていたのです。

李登輝政権成立(1988)


(出典:台北ナビ

それまでは本土の人間で占められていた中華民国政府に遂に風穴があきます。

1988年に初めて台湾出身者で総統の座に就いたのが、日本の京大農学部で学んだ李 登輝(り・とうき)です。

李登輝自ら「私は22歳までは日本人だった」と語っており、戦時中には日本兵としてB29を迎え撃っていたと言っています。

筆者
時々来日しても日本語を話していたらしいですよ

李登輝は、台湾で最初の国民による普通総統選挙を行い、中国と台湾の両方を認める「二国家論」を提唱し、台湾経済を発展させ、中国との関係も安定させ、大きな功績を上げました。

独立か統一か

李登輝によって民主化し経済発展を遂げた台湾は次第に、

台湾政府
あれ、おれらも国家として独立できんじゃね?

という動きが強まってきました。

しかし中国政府としては当然受け入れることができず反発を強めており、現在も中国と台湾の関係は悪化したままです。

筆者

香港の自由を奪っただけでは飽き足らず、中国は台湾を武力で強烈に脅迫しています

「独立しますとか言ったらわかってるよな?」と。

2022年2月後半から始まったロシアのウクライナ侵略に(日本という国家が)無関心でいると、いざ中国が台湾に侵略した際にほぼ当事者の日本は逆に世界の世論に見捨てられますよ~と心配されています。

国民党と民進党

現在の台湾の二大政党は国民党(こくみんとう)と民進党(みんしんとう)です。

そして李登輝以降、国民党と民進党がそれぞれ政権交代しながら台湾を統治しています↓

国民党

「中華人民共和国なんて認めない!中国本土も台湾のものである。中国本土を再び統一しよう」という統一派

民進党

「中華人民共和国はもう中国としてやってったらいいやん。台湾は台湾で一国家として中国から独立しよう」という分離独立派

現在ではこの国民党と民進党が独立か統一かを激しく言い争っております↓

  1. 蒋介石 : 国民党
  2. 蔣経国 : 国民党
  3. 李登輝 : 国民党
  4. 陳水扁 : 民進党
    (初めての政権交代)
  5. 馬英九 : 国民党
  6. 蔡英文 : 民進党
  7. 頼清徳 : 民進党
    (2024年5月20日就任予定)

しかし中国からの独立を宣言すると、「台湾は中国の一部」と考えている中国の「平和的でない解決」を招く恐れがあります(察し

ヘイワテキデナイ カイケツ・・・。

独立なんて言おうもんなら武力衝突は避けられないって感じです。

台湾有事におけるアメリカの構想、徐々に明らかに シャングリラ・ダイアローグで判明には、

中国の李尚福国務委員兼国防相は(2023年)6月4日の演説で「中国は必ず統一されなければならず、必ず統一される」と述べた。

とあります。

中国は台湾を統一したいのです。

筆者
「平和的でない解決」という言葉は中国が世界に公言しています。
中国

もし我が国の一部(台湾)が危険にさらされる(独立)ような事があれば、平和的でない解決方法(武力介入)も考えなければならないよね

おわりに

今回は台湾の歴史を軽くなぞってみました。

細かいところまで書き出すととっても時間がかかるのでこれくらいにしておきますが、もし今後「台湾は中国から独立します」なんて宣言したら戦争が起きる可能性は非常に高そうです。

中国侵攻なら台湾防衛、バイデン米大統領が明言 中国は反発には、

バイデン氏はインタビューで、米軍は台湾を防衛するかという質問に対し「もし実際に前例のない攻撃が行われれば、する」と答えた。

という一文があり、バイデン大統領が台湾防衛に米軍を派兵するのは現実問題としてありそうです。

  1. 台湾が独立を宣言
  2. 中国が平和的でない解決
  3. アメリカが集団的自衛権を行使
  4. 日本も戦争に参加
  5. 核戦争か?

という流れになる可能性もあります。

お隣の国なので注目しておくべきでしょう。

中国の歴史について興味があればこちらもどうぞ↓

関連記事

最近では香港と中国も問題になっていますが、今回は「中華人民共和国成立から現在までの歴史」のお話です。 本記事では、毛沢東率いる中国共産党軍が蒋介石率いる中国国民党軍を破り、中華人民共和国成立を宣言したところから始めます。 […]

広告
最新情報をチェックしよう!