ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回はバロック建築について説明します。
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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。
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本記事は「バロック建築の各地への伝播」を解説しています。
バロック建築の各地への伝播
この章の特に重要な点を挙げると以下の2点になります↓
➀バロック建築の2つの傾向
②ロココ様式
それぞれ解説します。
➀バロック建築の2つの傾向
以上みてきたように、バロック建築にもサンタ・スザンナ聖堂のように古典的な性格を比較的温存する傾向と、サン・カルロ聖堂のように激しい抑揚を伴う劇的な傾向とが存在します。
古典的な性格を比較的温存する傾向↓
激しい抑揚を伴う劇的な傾向↓
フランスとイギリスは前者(古典的性格)を独自の形で発展させ、宮廷建築と教会堂を中心に、一層古典的性格の強い作品を生み出しました(※)
【※重要】
イタリアのバロックに比べると、ですよ。
パリのオテル・デザンヴァリッド↓
ロンドンのセント・ポール大聖堂↓
②ロココ様式
フランスではやがて、宮廷の愉楽的(ゆらくてき)な趣味を反映し、特に室内空間の表面装飾的な様式として、より優雅で繊細なロココ様式が生まれました↓
※ロココ様式はバロック様式の装飾を極限まで追究しつつ、重厚さよりも軽快さを重視しています。
ロココは、フランス語で「岩」を意味するロカイユに由来しており、石や貝殻/サンゴ/植物の葉/花/波といった自然の曲線を取り入れた装飾を特徴としています。
バロック様式と比べると、そんなに差があるわけではありませんが、
ロココ様式の方がいくぶん軽快優美ですよね。
目がチカチカしませんから(笑)
一方で、熱烈なカトリック信仰が生き続けていた南ドイツとスペインでは、後者(派手な方)の傾向をさらに発展させ、神秘的で幻惑的な宗教空間を創造しました。
ドイツのアザム教会↓
いかにもバロック!って感じですね
では次に、新古典主義建築についてお話したいと思います。
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