イスラム教の経典について ~クルアーンとは~【2/5】

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さて、世界の常識ともいえる宗教の中でもとりわけ存在感の強いイスラム教だが、今回はそのイスラム教の経典クルアーンについて紹介する。

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イスラム教と聞くと、多くの人はまず宗教や文化、あるいはニュースで見聞きする断片的なイメージを思い浮かべるかもしれない。しかし、その中心にある「言葉」そのものに触れたことがある人は、実はそれほど多くないのではないだろうか。

その言葉こそが、クルアーンである。

約1400年前、アラビア半島で預言者ムハンマドに下されたとされるこの経典は、単なる宗教書ではない。法律、倫理、物語、詩的表現――さまざまな要素が織り込まれた、いわば“文明そのものの設計図”とも言える存在だ。

だが同時に、「難しそう」「遠い世界の話」という先入観が、その扉を重くしているのも事実である。

そこで本記事では、そんなクルアーンを“ちょっと覗いてみたくなる”入り口として、構えず、しかし本質を外さずに紹介していく。

もしあなたが、歴史や文化の裏側にある「人間の思想」に興味があるならこの一冊は、想像以上に刺激的な旅になるはずだ。

前回の記事はこちら。

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ムハンマド 人生

イスラム教の聖典『クルアーン』

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イスラム教の聖書は「クルアーン」である。

クルアーンに書かれている内容は全て「ムハンマドが神から預かった言葉」なので、つまりムハンマドの口から出た言葉が聖書に書かれているのである。

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しかしムハンマドは常に神の啓示を受けていたわけではない、当然だが。

ムハンマドも寝たり食べたり怒ったり泣いたりする普通の人間なので、ムハンマドは自分自身の言動と神の啓示を厳格に区別し、むやみやたらに彼の生活を記録させたわけではなかった。

普通の日常生活の中でたまに神のお告げがあり、「昨晩、神から○○はやめるようにとの啓示があった」と言って初めて神の言葉となるのである。

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なのでムハンマドが日常生活で「豚肉が嫌いなのでわたしの食卓には出すな」と言ったのを見た弟子が「イスラム教では豚肉は禁止」と書いたわけではない。

クルアーンは、「音読される」という意味があり、ムハンマドの死後まもない7世紀に編纂されている。

またクルアーンは神の言葉そのものなので、アラビア語から他の言語に翻訳することは認められていない。

ハディースの存在

イスラム教には「ハディース」というものが存在する。

クルアーンが憲法ならハディーススは法律という位置付けである。

この「ハディース」はムハンマドの言行を記録したもので、ムハンマドと同時代の最初期の信者が直接目にしたり耳にしたことを、次の世代に言い伝え、さらに語り継がれ、信仰を導く教えとなっていった。

イスラム教 コーラン

「え?さっきと話が違う…」と思った方、まあ話は最後まで聞いてくれ。

クルアーンは神の啓示を記した書物だが、時代の変化と共に7世紀にムハンマドが受けた神の啓示だけでは解決できないことが増えてくる、だよな?

まあ新しい文化も技術も芸術も生まれてくるし、時代が移るにつれ不測の事態も起きてくる。

7世紀にはスマホはなかったし、自動車もパソコンも銃もなかった。

するとどうしても神の言葉(クルアーン)の教えだけでは限界がくる。

そこで「生前のムハンマドの言行に従おう」となったのだ。

例えば、クルアーンに「毎日礼拝しなさい」と書かれていたとして、これはあまりに漠然とし過ぎている。

信者からしたら「礼拝は一日何回?どの方角に向いて?何か言わないといけない?黙って?」など、具体的な行動が全く想像できない。

なので、ハディースを通じて「ムハンマドはこうしていた。だから彼と同じ行動をしよう」という行動指針を与えられる。

つまりハディースはクルアーンを補完する存在で、クルアーンをどう実践するかという解説書とも言える。

ハディースの内容とは、例えばこんな言葉だ。

  1. あなた方の中で最も善き人は、クルアーンを学び、教える人である。
  2. イスラームとは、徳の教えである。
  3. 人々に慈悲をかけない者には、アッラーも慈悲をかけないであろう。
  4. 善へと導き示す者は、善を行ったようなものである。

(出典:アッラーの使徒ムハンマドの言行録「40のハーディス」

ムハンマドの言行録として集まった伝承は100万にも達し、その中の嘘や誇張を極力排除し、様々な検証を経て真実と思われるものだけを記したのがハディースで、約一万の言行が正式にハディースとして認められた。

もちろんクルアーンが最も尊い教えなので、ハディースの内容は全てクルアーンの範疇内である。

イスラム教の教え「六信五行」

ユダヤ教 キリスト教 イスラム教徒

では次にイスラム教が「一体何を教えているのか」を説明しようと思う。

具体的な内容は後で話すので、ここでは「土台の考え」を説明して頂く。

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