ヨーロッパを旅する前に知っておくべき西洋建築の知識として、今回はゴシック建築について説明します。
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※明言しますが、西洋建築の勉強をしてからヨーロッパに行けば無学で行くより100倍楽しめます。
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本記事は「ロマネスク建築の課題」を解説しています。
ロマネスク建築の課題
この章の特に重要な点を挙げると以下の1点になります↓
➀いかにして重量感のない建物にするか
もし時間があれば先にロマネスク建築編の記事を読んで下さい。
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なぜならロマネスク建築の課題を克服しようと努力したのがゴシック建築家だからです。
ロマネスク先輩がたどり着けなかった境地を目指したのがゴシック後輩たちなのです!!!
➀いかにして重量感のない建物にするか
さて、ロマネスク建築編でも書きましたがロマネスク建築の課題は、
・高く造れない
・開口部が大きくできない(=必然的に堂内は暗い)
でした。
「低い」「暗い」のロマネスク建築
これはロマネスク建築編の復習ですが、ロマネスク建築家は石造天井を採用したばっかりに、その重い石造天井を支えるために壁を分厚くせざるを得なかったんでしたよね?
※ロマネスク建築以前は木造天井が一般的だった
石って身の回りにありふれているが故に見逃されがちですが、めちゃくちゃ重い物質ですからね。
実は石ってめちゃくちゃ重い物質なんです
そんな重い石を天井(屋根)に使うんですよ?
ですので強度的な問題で大きな窓を開けるなんてもってのほかでした。
要は、ロマネスク建築家は常に強度問題と格闘していたということです。
さて、その中でもロマネスク建築の一番の問題はヴォールト天井でした。
ヴォールト天井、覚えてますか?
トンネル型の天井=ボールトと呼ぶ
トンネル型の天井のことでしたよね↓
トンネル型の天井=ボールトと呼ぶ
(出典:BUCKINGHAMSHIRE COUNTRY HOUSE…)
こんな感じです。
ヴォールト構造を採用したことにより、バカ重い石造の天井をうまく導入することができました٩( ”ω” )وヤッター
しかしこれで「めでたしめでたし♡」とならないのが現実です。
ヴォールト天井を採用したことによって次に起きた問題は推力をどう支えるかでした。
この場合、上に載るアーチは黒い柱を横に倒そうとする力(推力)が働きますよね?
天井の重さに比べて柱が細いと、、、
折れます!
もしくは、
柱が倒れます。
横に広がろうとする力(推力)をどう支えるのか?
子どもでもわかります、左右になにか重量物を置けばいいんです。
そしたら柱は倒れませんもんね↓
ローマ建築とロマネスク建築の場合、左右の壁を厚くすることによってこの問題を解決しました↓
なので、どうしても分厚い壁で造られたイカツイ見た目になってしまいます↓
ロマネスク建築=イカツイ
当然この場合、強度的な問題で壁に大きな窓を開けることはできませんし、高ければ高いほど不安定(より大きな推力が働く)なので壁を高くすることもできません。
なのでロマネスク建築完成後、次のステップとして出てきた問題は
・いかにして壁に大きな穴(窓)を開けるか
・いかにして高い塔を作るか
・いかにして重量感のない建物にするか
でした。
これこそ、ロマネスク先輩からゴシック後輩に向けてのメッセージ(宿題)だったのです。
ロマネスク先輩「ぐはぁ、おれたちの技術力ではこれが限界だ…もっと高くて明るい教会をいつか、いつかお前たちが造る、ん、、、だ(;´Д`)バタッ」
ゴシック後輩「ロマネスクせんぱあぁぁぁい!!!(゚Д゚;)おれたち、きっとやってみせます!!高くて明るい、もっと軽やかで優美な教会を!!!!」
ロマネスク先輩「・・・。」
ゴシック後輩「え、うそ、、せんぱい!せんぱいあぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」
そこで、先輩であるロマネスク建築家の遺志を継いで、次世代のゴシック建築家が苦心して編み出した(発明した)のが
- 交差リブヴォールト
- 尖頭アーチ
- フライング・バットレス(飛び梁)
の3つだったのです。
・・・。
大丈夫です!
今はまだ、
は?(・_・;)
状態だと思いますが、次の記事から丁寧に解説していきますのでご安心ください(∩´∀`)∩
では次にゴシック建築の3つの革新についてお話したいと思います↓
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