アイスランドの基本情報
※アイスランド国旗
アイスランドでの思い出話をする前に、アイスランドの基本情報をおさらいしておきましょう。
アイスランドの位置
アイスランドは日本と同様に島国なので、「北大西洋に浮かぶ島国」と言えますが地図が無いとわかりにくいので、まずは下記のグーグルマップを見てください↓
色々と考えましたが、この位置関係が最もわかりやすいと思います。
これを見ると「さぞ大地は凍り付いているんだろうなー」と思う人がいるかもしれませんが、実際は暖かい国です(※皆さんが想像しているよりは、という意味)
半袖短パンでウロチョロしていたら即凍死するので誤解なきように。
アイスランドが暖かい理由、それは別記事で紹介しているのでそちらをどうぞ!
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アイスランドは国名ですが、グリーンランドはデンマーク所属の島の名前です。
首都はレイキャビク(REYKJAVIK)
アイスランドの首都はレイキャビクで、島の南西部(地図上では左下)に位置します。
当然アイスランドで最も大きな都市であり、人口およそ30万の国民のほとんどがこのレイキャビクに住んでいます。
アイスランド語とアイスランドクローナ
アイスランドの公用語はアイスランド語で、通貨はアイスランド・クローナ(ISK)と言います。
アイスランドは西ノルウェー出身のヴァイキングが9世紀に初めて入植したので、アイスランドで話されている言葉というのはヴァイキングの母語である「古クルド語」と呼ばれる昔の北欧言語です。
古クルド語は現在の北欧諸国の言語の元になっていますが、時代と共に言語構造が変化し現在では全く違う言語になっています。
しかしアイスランドは、
・絶海の孤島という地理的条件
・国家としてこの言語を維持していこうという努力
が相まって、1,000年以上前から文法構造の骨格がほとんど変化していない化石のような言語と言われています。
つまり…1,000年以上前の文書を難なく読むことができるのです!!!!
イメージ的には現代の日本人が当時の源氏物語や枕草子を辞書も無くスラスラ読める感じかもしれませんね。
源氏物語の一節を抜粋しました、一度読んでみてください↓
「内裏の上の源氏の物語人に読ませたまひつつ聞こしめしけるに この人は日本紀をこそよみたまへけれまことに才あるべし とのたまはせけるをふと推しはかりに いみじうなむさえかある と殿上人などに言ひ散らして日本紀の御局ぞつけたりけるいとをかしくぞはべる」
(Wikipedia 源氏物語より抜粋)
まあ、なんとなくは読めますが意味はサッパリです(笑)
それほどアイスランド語が変化せずに存続してきたのはスゴイということです(・ω・)ノ
驚くべき再生可能エネルギー事情
アイスランドの一次エネルギー消費のうち、71%は地熱発電と水力発電の再生可能エネルギーです!!!
アイスランド国内で使われる電気の99.9%は、地熱発電と水力発電から得られるらしいです(※NEDO海外レポート参照)
凄すぎませんか(笑)
現在、アイスランドの電力は、地熱が20%を占め、他は水力で、ほぼ100%が自然エネルギー由来のものである。
地熱エネルギー源の66%を直接利用し、一般家庭の暖房の約90%は地熱エネルギーで賄われている。
(出典:自然エネルギー財団)
アイスランドの再生可能エネルギーの利用用途、日本でもお手本にして欲しいくらいです。
ちなみに筆者宅の屋根には太陽光パネルが載っていて、天気が良い日の日中は電気を無限に作って電力会社に渡しています。
地熱発電
アイスランドは大西洋中央海嶺が海上に突き出た島として、およそ1,000万年前にできました。
面積は北海道と四国を足したくらいで決して大きくはありません。
火山噴火も多く、国の安全保障の基本として「いかに噴火に備えるか」が挙げられる程です。
その名の通りアイスランドでは歴史上数々の大噴火が起こっており、1783~1784年のラキ火山や2010年のエイヤフィヤトラヨークトル火山噴火の際にはトンデモナイ被害を出したようなのです。
1783年のラキ火山噴火の際にはアイスランドの全人口の1/4が死亡し、ヨーロッパでも飢饉が起こったのだとか。
同じ年に日本では浅間山の天明噴火が起き、ヨーロッパ同様に日本でも天明の飢饉が起きたと言われています。
2010年のエイヤフィヤトラヨークトル火山噴火の際にはヨーロッパの多くの空港が1週間以上閉鎖され、アイスランドに近いイギリスやアイルランドの空港は噴火から1カ月後に再閉鎖するなど、ヨーロッパの空の便を完全に麻痺させたのです(;゚Д゚)
幸運にも死者はいなかったようです。
おっと、話がそれました…えーつまり!
アイスランドは天然の温泉も有名で、地熱をそのまま家庭・地域の暖房に利用したり、蒸し料理などを作る際の調理法としても地熱が活躍しているのです。
すごい!
水力発電
アイスランドは北極圏に接している極北の地で、国の11%が氷河に覆われています。
アイスランドには多くの川や滝がありますが、そもそもの➀降雨量が多いことと②氷河の融水があるので水量は豊富です。
これらの川や滝の豊富な水量を利用して水力発電を行っていますが・・・。
ただ単に川や滝に発電装置を置いて後はほったらかし!!!!!
なのでアイスランドの水力発電の効率はあまり良くないみたいです。
川の流路は不規則やわ、冬には氷河の溶解が止まるわと年間の流量は変動が大きく安定したエネルギーを取り出すことは難しいので、実際は大規模な治水工事を行い発電量をある程度安定させるように努力しているようです。
アイスランドの絶景
冒頭でも述べましたがアイスランドは絶景の宝庫です。
さて、ではどのような絶景があるのでしょう!?
ブルーラグーン(Blue Lagoon)
世界最大の露天風呂!
このフレーズを聞いて心躍らない日本人などいないでしょう。
地熱発電所の熱水を利用した人口の温泉で、青と言うよりは乳白色でなめらかな39℃前後のお湯です。
間欠泉(Geysir)
火山活動の存在を身近に感じる事ができる天然の噴水!
間欠泉は、地下水がマグマの熱によって蒸発し、蒸気となった水(水蒸気)が行き場を無くして岩石の割れ目から急激に噴出するという仕組みです。
これは液体の水が気体になると体積はおよそ1,700倍になるから(状態方程式PV=nRTで出せます)と言えます。
この水蒸気爆発でドカーンと大事故を起こしたのがチェルノブイリ原発事故でしたね。
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一度噴出すると内部の高圧状態も一旦落ち着き、再び水蒸気が地下水を押し上げるまで時間差ができます。
現在のアイスランドではストロックル間欠泉が最もポピュラーで、5~10分おきに高さ20メートルほどまで噴出するようです!
地球の割れ目(Gau)
地球の割れ目・大陸の裂け目を散歩できる!
「ギャウ」とはアイスランドを南北に走る大地の裂け目です。
アイスランドは2つの大陸プレート(北米プレートとユーラシアプレート)の上に位置しているので…自分の目と足で2つのプレート間の境界部分を歩き、見ることができるのです!!!!
アイスランドは大西洋中央海嶺が島を貫いており、このような島は世界でもアイスランドだけなんです!
氷の洞窟(Ice Cave)
氷に囲まれた真っ青な地下の世界!
この氷の洞窟は11月~3月の間のみアクセス可能です。
気温が上がる夏には氷が溶けて崩れてしまうので、決まった大きさや形はありません。
たとえツアーで行ったとしても、実際に洞窟に入るその瞬間まで入穴可能かどうかは未知です。
(筆者は洞窟の目の前で直前キャンセルになりました・・・)
氷の洞窟が青く見える理由
大前提として氷や雪って透明ですよね。
でも雪は白く見える場合がほとんどです。
家で作る氷は透明な部分もあれば白い部分もありますが、市販の氷の塊は透明ですよね。
考えたことありますか?
豆知識なので興味ない方は飛ばしてもらって構いません。
» 続きを読む
実は雪も氷も内部に気泡を含んだまま凍ってしまうと、その気泡に光が拡散して真っ白に見えるんです。
本来氷も雪も透明ですが、家庭用の冷蔵庫のように急激に冷やされると内部の気泡が外に逃げられずに内部に留まってそれが光を拡散させて白く見えるんです。
逆に言えば内部に気泡が残留しなければ透明に見えるのです↓
市販の氷は揺らしながらゆっくり冷やしていくので気泡が逃げる時間が充分にあり、結果氷の中に気泡は残りません。
そしてその状態の氷は波長の長い赤い光を吸収しやすく、波長の短い青い光は拡散されやすいのです。
しつこいですが、氷の中に気泡などの光を拡散させる要素が無ければその氷は透明ないしは青く見えます。
氷の洞窟は氷河の中にでき、氷河は長い年月をかけて堆積してくる分厚い氷に圧縮されて徐々に空気が抜けていきます。
それで下にある氷ほど空気が抜け青く見えるというわけなんですね。
» 折りたたむ
氷河が青く見える理由、おもしろいですよね(∩´∀`)∩
滝(Waterfalls)
大迫力の絶景落水!
アイスランドには美しい滝が無数にあります。
国道1号線を走っているだけでもかなりの数を目にすることができます↓
滝の水源はもちろん氷河の融水です。
アイスランドで最も有名な滝が「セリャラントスフォス」で、この滝は裏側に周ることができます↓
オーロラ(Aurora)
空に輝く光のカーテン!
アイスランドはオーロラベルトと呼ばれる帯状の地域に位置しており、世界で唯一首都でもオーロラを目にすることができると言われています。
運が良ければブルーラグーンに入りながらオーロラ・・・
なんていう素晴らしい体験もできるようです
基本的に北極にオーロラが出ていれば、南極にも出ていると言われます。
なんかロマンチックですよね、地球の真反対で同じ光を見ているなんて。
アイスランドでは明かりの無い真っ暗な環境をすぐに見つけることができます。
オーロラの発見の条件として↓
1. 空気が澄んでいる
2. 晴れている
3. 辺りに明かりが無い
4. 太陽の活動が活発
5. オーロラベルトに位置している
が挙げられます。
2と4については自然に任せるしかありませんが、1と3と5についてはバッチリです。
またアイスランド気象庁のオーロラ予報(Aurora forecast)も活用すれば、レンタカーで旅をしている人にはチャンスが更に増えると思います↓
超余談ですが、ノルウェー出身のAuroraという歌手(本名)、めっちゃ美しい声で筆者は大好きです(笑)
まさにENYAと並ぶ美しい歌声です。
筆者のお気に入りの1曲を紹介します↓
氷河(Glacier)
想像を絶する大きさの氷の塊!
アイスランドにはヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河があります。
ガイドと共に氷河を歩き回れるツアーも多く、氷の洞窟もこの氷河の中に存在します。
火山(Volcanos)
地球の火山活動を実感できるマグマの存在!
氷河がある一方で、アイスランドには多くの火山もあります。
アイスランドには休火山・活火山合わせて130ほどの火山があります。
火山の数では日本の方がはるかに多いんですね。
最新の情報は気象庁HP(→こちら)でご確認ください。
アイスランドは大西洋中央海嶺という海底山脈の真上に位置する島なので、海嶺が両側に広がるとその隙間を埋めるように地下から絶えずマグマが上昇します。
火山についてのお勉強は中田敦彦氏のYOUTUBEチャンネルに譲ります↓
おわりに
一応ざーっとアイスランドの観光資源の説明を致しました。
間違っているところ、他にも追加して欲しい場所などありましたらコメント欄にてお知らせください。
筆者がアイスランドを旅した時のお話も興味があれば是非↓
RYOです(''◇'')ゞ4度目のヨーロッパ、3度目の独り旅(2017年)の復習として、アイスランドでの滞在を要約して思い出の出来事をつらつら綴りました。筆者は2017年2月7日から10日までの4日間アイスランドを旅していま[…]
アイスランドは常に旅人を魅了し続ける国です、皆さんも是非訪れてください!