今回は「旅する空手家」としてバックパッカー中に「あ、空手やってて良かった」と思った瞬間をご紹介いたします。
タイトル的には「武道やってて」「空手やってて」「格闘技やってて」と3パターンが頭に浮かんだのですが、やはり僕は「武道家」「空手家」として空手を格闘技と言うのは気が引けたので、3つめは却下!
※格闘技と武道の違いについては話すと長くなるので割愛します。
「武道」か「空手」か・・・
結構迷いましたが、僕は剣道・柔道を(本格的に、という意味で)やった事がないので、武道全般をくくるのは荷が重いと判断し「空手」に致しました。
空手やってるみんなは「へー!」と、空手やってないみんなも「へー!」と思って頂ければ幸いです(笑)
よくある質問(FAQ)
では、友人からよくある質問とその答えを載せたいと思います。
※ちなみに「FAQ」とは"Frequently Asked Question"の略で、直訳すると「頻繁に質問される疑問=よくある質問」となります(笑)
「旅に空手って役立ってんの?」
ヨーロッパを独りで旅するようになってから、最も訊かれるのがこれ!
正直旅を始めたのは空手を始めた後なので「空手を始めてこういう所が変わった!」とは言えません。
でも周りの人と話していても「あ、俺は空手やってるからそういう事はないかな」と思うシーンが多々あるのも事実です。
ではいくつか紹介します。
危ない人に狙われにくい
まずは何といってもこれだと思います!
圧倒的に恐喝やカツアゲなどの標的になる可能性は低いと思います。なぜなら、ある程度自分に自信があれば胸を張って海外を歩けるからです。
以前、2016年4月初旬にドイツのフランクフルト中央駅付近を真っ暗な始発前にぶらついていた際、チーマーみたいなギャングの落ちこぼれみたいな、いわゆる「不良」達がいました。
普通に目の前を通るも、もちろん何もされていませんが彼らを見てFacebookでこう呟きました。
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結局は見知らぬ土地で不安そうに地図見たり、目あった時に俯く人間が襲われる。のではないか?Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
目悪いが故に、目つき悪なって逆に喧嘩上等みたいな顔してるから、俺はまだ安全かもしれない。
(Facebookの投稿より April 5, 2016 Cologne, Germany)
コメント
友人K「ガタイやろ笑」
友人Y「それ俺も思った(笑)」
先輩Y「ガタイに、一票!」
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もし何かあっても「俺も少しはやんぞ」と思えると周りにもそういう自信が伝わると思います。
正直周りの旅している人の話聞いていても「地元の青年にカツアゲされた」とか「チーマーに絡まれてひどい目に遭った」という体験はあんまり聞かないので別に空手やってるとかは関係ないかも知れませんが、まあ気持ちの問題です。笑
でも空威張りでなく胸を張って歩けるので「空手やってて良かった」と思います。
現地で出会った人と心の距離を詰めやすい
Japanese Karate Manの威力は凄い!
以下は実際に旅の最中に出会った友達に言われたことです↓
何かあったら守ってね
やっぱり「Japanese Karate man = 強い/紳士」と思われているようで、初対面の人でも頼りにされやすいです。
すると一緒に旅がしやすくなります(つまり「信頼される」)
※ならない場合もたまにある、なぜならKarateを知らない人も多いから。笑
すごい!なら思いっきりパンチしても大丈夫?
まあよく言われます。あるメキシコのホステルで夜中に5人くらいでお酒飲みながら話していた時に、可愛らしいイタリア人女性にこう言われました(こういう人大好きです)
そしてやったこと無いくせにボクシングみたいなポーズをとって「シュッシュ」とか言いながらパンチをしてくる(こういう人大好きです)。
受けても余裕でしたが一応サッサとかわしていると
かわさずに受けてよ!
と言ってくる。もちろん仰せの通りにさせましたがやっぱり余裕です。あーだこーだワイワイし、一度そういうスキンシップを経るとその後は心から楽しく話せるようになりました(経験談)
OSU!!
押忍(おす)は空手家の返事なのですが、外国人にそう教えると何気ない会話でも"Osu !!"と返事してくる人がいます。フランス人と英語で話しているときに急に「めるしー」とか「うい」と返事するのと一緒の感じで、急に緊張感がなくなり笑い合えます。
おれ"Do you like Japanese foods?"
相手"OSU!!!"
おれ"Do you know which way is right?"
相手"OSU!!! THIS WAY, OSU!!!"
まあこういった理由もあり、空手の話題が心の距離を詰めれる一つの要素にはなっていると思います。
Karate知らない人でも「Oh don’t you know? Hmm Karate is like “セイ、ヤア”」と言って大げさに中段突きとかするとすぐにわかってくれるのも楽しいところです。
これらも空手やってるおかげでお互いの心の壁を崩すことができるので「空手やってて良かった」と思います。
他人よりリスクの高い旅ができる
これはもう耳にタコができるほど言っていますよね、すみません。
自分のしたいことを妥協せずにするためにはある程度のリスクや苦労を負うのは仕方ないと思っています。例えばぼくの場合
絶景をひとり占めしたい
です。絶景と呼ばれるスポットには多かれ少なかれ必ず誰か観光客がいます。みんなとワイワイガヤガヤ絶景を眺めるのも良いのですがやはり「絶景を一人きりで、恋人ともしくは仲間だけで楽しみたい」という願望は誰しも持っているものと思います。
となると朝昼夕は不可能、誰もいないのは夜中から日の出くらい!
そこで「テント泊」しか道がないことに気付きました。
皆さんが思っているよりテント泊するのは簡単です。問題は有事の際にしっかりとした対応ができるかどうかです。
「酔っ払いやホームレスがテントを見つけて入ろうとしてきた」
「深夜に現地の警察官に「ここはテント張ったらダメだよ」と怒られた」
「不良少年や酔ったおっさんが夜中にテント蹴ったり揺らしたりしてくる」
「夜テントで寝てると遠くからビール瓶投げつけられた」
これらはまあよくあることです。空手やってるやってないに限らずこういう有事の際に焦らずに対応できるようになれば、旅の幅はグッと広がると思います
ぼくの場合は空手を始めてから精神的にも肉体的にも成長でき(早い話、精神的な余裕が持てる)、有事の際も落ち着いて対処できるようになったので「空手やってて良かった」と思いました。
上記の対処法は相手の出方次第なので「こうすべき」というような解は持ち合わせていません。毎回困難を乗り越えるたびに「空手やってて良かった」と思います、ほんとに!
「外国人と喧嘩したことないん?」
ありません!
友だちなった人らに「思いっきりボディパンチでもローキックでもやっていいよ」なんて言って受けて「どや!」とする時はあります(”◇”)ゞ
アフリカや南米では話が違うと思いますが、基本的にヨーロッパは安全です。詐欺目的で声をかけられることは多くても、ナイフ出されて「金出せよ」みたいなんは未だありません。
しかし政情不安な国では「イキるため」ではなく「生きるため」に観光客を標的にする輩もいますし、治安の悪い国世界トップの中南米のある国ではギャングに入るための通過儀礼として殺人を躊躇なくするグループもあります。
さすがにそういう所に行ったことはありませんが、とにかく将来的に一度は行ってみたいなーっと漠然と考えています。
「外国で空手教えへんの?」
職業としては考えてないですねー
自分の先生方を見てたら「俺にあそこまで人生を懸けれるのか」と思います。笑
おわりに
今回は番外編みたいな内容ですが、旅をするうえで空手がどう役に立ったのかをご紹介しました。
結局、海外でひったくりやスリ、詐欺などのトラブルに遭うのは「自信無さそうに、又は無防備に街を歩いている人」です。
- 「地図を広げてきょろきょろしている人」
- 「困った時に”Excuse me…?”と小っちゃな声で尋ねるような人」
- 「人と目を合わさず半ば俯きながら歩いている人」
- 「日本の感覚で財布をポケットの後ろに入れて歩く人」
- 「ショルダーストラップを肩からかけて友達と笑いながら歩いている人」
などなど。。。僕もたまに見かけますが、やはり狙われやすい!
必要以上に胸を張って歩くのは逆効果ですが、ある程度自信をもった態度で歩いているとそれだけでトラブルを未然に防げると思います