測定時に目張りしてはいけない箇所
気密測定を行う際、換気口や給気口などから風が流入しないように住宅の穴という穴(開口部)を目張り(めばり)していきます↓
(出典:高気密住宅には気密測定試験が必要な理由とC値の説明)
日本の住宅は「1時間に0.5回の換気(つまり2時間に1回は家一軒分の容積の空気を給気する(=希釈する))」が法律で決まっているので、換気口が無い住宅は存在しません。
なので、給気口や換気口は家の空気を入れ換えるために必要な開口なので気密測定の際には塞ぎます。
気密測定は言わば、家を建てるうえで必要のない無駄なすき間の面積を測定するのが目的なので、換気口や給気口などは目張りします!
ここで注意して欲しいのは、窓や玄関は目張りしてはいけないということです!!
こんな感じはNGです↓
(出典:台風対策・雨の侵入を防ぐ (窓・建物編))
なぜかと言うと、玄関や窓は普段の日常生活では目張りされないからです。
玄関や窓を目張りして気密測定を行ってC値 が0.3だったとしても、引き渡し後に目張りを取って生活すればその住居のC値は絶対に0.3ではありませんよね。
「気密性能測定の解説書(※現在リンク切れのため写真のみ掲載)」にも同様の内容が載っていました↓
気密測定に立ち会われる方は、必ず上記資料に一度は目を通しておきましょう。
じゃないとズルされているかもしれませんよ(´⊙ω⊙`)
気密測定の参考動画はこちらです↓
気密測定に施主は同席すべき?
建てる人(施主)は気密測定時には必ず同席すべきです。
なぜなら、先ほども言ったように、気密測定の値(C値)はいくらでも偽装できるからです。
結果自体は、レシートみたいな紙で測定器から出てくるので数値をごまかすのは難しいですが↓
(出典:住宅の気密性能を検証する!・・・「C値」測定リポート)
玄関やその他の窓を目張りすることで実際以上に良いC値を出すことが可能なのです。
偽装されない為にも施主は気密測定に同席しましょう。
なんて言われたら要注意ですので、気を付けましょうね!
気密測定のタイミングは?
気密測定は中間検査と完成検査の2回行われるのが理想であり、基本的にその家のC値は完成検査の値で判断するべきです。
しかし「気密測定は中間時か完成時のどちらかです(`・ω・´)ゞ」と言われれば迷わず中間検査を選びましょう!
理由は単純で、
中間検査で悪い値が出てもやり直しがきくのに対し、完成検査で悪い値が出たらやり直しがきかないから
です。
どちらか一回なら、中間検査一択です。
中間検査 → 気密施工のやり直し可能
完成検査 → 気密施工のやり直し不可
中間気密測定はこんな感じで↓
(出典:バズーカがやってきた!!【中間気密測定】)
まだ壁も床も出来上がる前に検査するのです。
もちろん気密ラインは完成しています。
なんせ断熱材がむき出しで見えてますもんね(^◇^)
C値が悪ければどこにすき間があるのか、どこから漏気しているのかを探して、気密施工を改めてできるんです!
しかし完成検査の場合は↓
床も壁も出来上がっており、もう手も足も出ません。
たとえC値が悪くても、
はい結果出ました。
C値は2.5ってことで、
めっちゃ低気密でした( ̄m ̄〃)ぷぷっ!(爆笑)
オホン、なんかすません、じゃあこのまま引き渡し致しますね、あざしたー
となり、やり直しが効かないのです。
すき間を確認する方法
さて、気密測定に立ち会ったときは施主自身もすき間がどこにあるのかを探し回りましょう(笑)
気密測定時は部屋が減圧されている状態(=負圧)なので、すき間があれば「ピューーーー」と結構な勢いで室内に風が吹き込みます。
ですので、手を当てればすぐに分かります!
よくあるすき間がこちら↓
・ドア周り
・窓周り
・コンセント周り
・配管周り
・ユニットバス周り
・面材どうしのすき間
・床と壁、壁と天井などの取り合い(※)
※取り合いとは異なる構造物どうしの接合部分のこと
また、(気密測定中ではありませんが)家のすき間を見つける方法としてこんなのもありますので是非↓
これ結構良さげでしょ?(笑)
書きながら筆者自身もついにやけてしまいました。
おわりに
さて、面白くない話を長々とすみませんでした。
結論として、筆者は長く住む予定のマイホームの気密性能C値は最低でも1.0以下(0.5は欲しい)であることが必須だと思っているだけなんです。
決してC値3.0だからダメだ、と言ってるわけではありません。
一条工務店の建物は、全棟気密測定を行っており、最低でも0.7以下はクリアし、全棟平均は0.59なので何も気にすること無く家作りができます。
ではここまでお読み下さりありがとうございました!
次は換気の話をしたいと思います。
楽しんで頂けたら幸いです↓