国際的にも「日本海」は"Japan sea"と呼ばれている!!
筆者、ふと気になった。
「日本海って、国際的にはなんて呼ばれてるの?」
まさか、Japanese Sea(ジャパニーズ・シー)とかいう、妙に“所有感”の強い名前ではあるまいな…?
調べてみて驚いた。
正式名称は“Japan Sea”。
“Japanese Sea”ではない、”Japan Sea”である。
「日本の所有物」っぽい雰囲気は無く、単に地理的名称としての「日本海」だ。
英語にしても、“Japan Alps”とか“Japan Rail Pass”とか、そんなノリのやつである。
海図などの改善により航海を容易かつ安全にすることを目的に設立された国際水路機関(IHO)の「大洋と海の境界(S-23)」に明確に記載されているようだ。
外務省ホームページの日本海呼称問題の概要にもしっかりと記載があった。
(出典:日本海呼称問題の概要)
要するに、"Japanese sea"では無く"Japan sea"
さて、この呼称問題。
韓国政府はかねてより「日本海という名称はけしからん」と主張している。
曰く、
韓国政府「あの海は『東海(East Sea)』である!」
とのこと。
筆者は思った。
筆者「じゃあ黄海(Yellow Sea)も、君ら視点では“西海”やろ?そっちはええんか?」
──ええらしい。
実際、韓国政府は「日本海だけを東海に変えろ」と言っていて、黄海や南シナ海には一切ノータッチ。
その心は──?
韓国と日本の海の呼称の違い
全ての呼び方を別名で統一するように抗議したならともかく、韓国側は日本海のみを東海に変えるようにIHOに提訴したようだ。
ちなみに日本海を東海に変えろという割に、「黄海⇔西海」「南シナ海⇔南海」についてはノータッチらしい。
【日本視点】↔︎【韓国視点】
日本海↔︎東海
黄海↔︎西海
南シナ海↔︎南海
ちなみに「東海」という名前は、世界中の様々な海に対して使われているので、
仮に日本海を他の呼び方に変えるとしても「東海」に変えること自体はめっちゃナンセンスである。
・中国にとっての東海→東シナ海
・ベトナムにとっての東海→南シナ海
・ドイツ/デンマーク/ノルウェ-/スウェーデン/フィンランドにとっての東海→バルト海
「日本」という文字に対する心理的拒否反応
韓国としては、「日本」という国名が付いた海が国際的に採用されていること自体に“歴史的な抵抗感”があるようだ。
要するに、
韓国政府「名前に“Japan”が入ってるだけでムリ」
ということらしい。
過去の植民地時代なども関係しているため、歴史的経緯が根深い。
「日本の海」みたいなイメージが気に入らない
“Japan Sea”という名称が、あたかも日本がその海を所有しているかのような印象を与えると主張している。
実際にはそんな意図は無く、地理上の呼称に過ぎないが、イメージが気に入らない。
筆者「名前だけの話やん……」
「東海」は韓国内では昔から使われている
韓国内では古くから「あの海=東海(トンヘ)」という感覚が根付いているらしい。
つまり、ローカルな呼び名を、グローバルでも使わせたい運動である。
筆者「それはわかる。でも世界地図って“主観”で決めたらキリないで」
筆者の結論
名前はただの記号である。
だが、人は記号にも意味を見出す。
とくに“隣国関係”という永遠のスパイシー案件においては、記号一つで火花が散る。
筆者としては、世界中が「フィンランド湾」「日本海」などそこにあるものを、そこにある名前で呼ぶだけの世界であってほしいと思う。
……でもまあ、海は変わらずそこにあるし、どの名前でも波は打ち寄せるのだ。