さて、本記事ではユダヤ人の聖書(=物語)である「旧約聖書」の続き、新約聖書についてなるべくわかりやすく解説してみました。
新約聖書は旧約聖書の続編として書かれているので、先に旧約聖書の内容をチラ見したい方はこちらからご覧ください↓
さて、本記事ではユダヤ人の聖書(=物語)である旧約聖書をなるべくわかりやすく解説してみました。大まかなお話は以下の記事で既に言及していますので、興味があればこちらからご覧ください↓[sitecard subtitle[…]
では始めます(”◇”)ゞ
新約聖書編では趣向を変えて漫画風のイラストで進めていこうと思います。
どうぞお楽しみください!
「イエスの復活」によって弟子たちに何が起こったか
さて、前回の記事では無実のまま死刑を宣告されて十字架に磔にされるイエスをご紹介しました。
磔刑によって十字架の上で息絶えたイエス。
ある兵士が、本当に死んだのかを確かめるために、槍でイエスの脇腹を刺しました。
すると傷口から血と水が出てきたのですが、イエスは息絶えていました。
そんなイエスの死と十字架から引き下ろされる様子を見守り続けたのは、イエスの母マリアやマグダラのマリアら、女性たちでした。
夕方になると、遺体はアリマタヤ出身のヨセフという人物に引き取られました。
ヨセフはピラト(=最終的に死刑を決定したローマ人の総督)の許可を得て、イエスの遺体に㋐没薬と㋑沈香を塗り、亜麻布を丁寧に巻きました。
- 没薬(もつやく)とは:カンラン科コンミフォラ属のとげをもつ低木から分泌される赤褐色のゴム樹脂。高価な香料、香水、化粧品の原料
- 沈香(じんこう)とは:ジンチョウゲ科の常緑高木からとった香料。生木または古木を土中に埋め、腐敗させて製したもの。最優品を伽羅(きゃら)という。
そして岩に掘った新しい墓に亡骸をおさめ、入り口を大きな石で塞ぎました。
イエスよ、永遠におやすみなさい。
なぜ復活したイエスは四十日間、この世にとどまったのか?
翌日は安息日であったために誰も近寄りませんでしたが、その二日後の明け方に、マグダラのマリアをはじめとする女性たちが、香料を持ってイエスの墓を訪れました。
すると墓の石が動いていて、なんとイエスの遺体がなくなっていたのです!!!!
マリア「え、なんで!!!!???」
よく見ると墓の中には白い衣を着た若者が座っていて、女性たちにこう告げました。
「あなた方が探しているイエスは、復活して、もうここにはいません。行って、ペトロや弟子たちに「イエスはガリラヤに行かれた。そこで会うことになる」と伝えなさい」
驚いた彼女たちは弟子のペトロとヨハネを呼びました。
「ペトロ様ぁぁ、ヨハネ様あぁ、こっちこっちーー!!」
彼らが見たのもやはり、空になった墓の中でした。
その後、墓でマグダラのマリアが泣いていると、二人の天使が現れました。
しばらくして後ろを振り向くと、なんとそこにはイエスの姿が!!!
マリアは驚きながらも喜びに震えました。
イエスはそんなマリアに、
「このことをみんなに伝えなさい」
と言いました。
しかし死人が蘇ったなんて話を信じる者はいませんでした。
必死でイエス復活を伝えるマリア
そのため、イエスは何度も弟子たちの前に現れ、驚く弟子たちに手のひらや脇腹に残る傷を見せて信じさせているのです。
そうしてイエスは四十日間、この世にとどまり神の国の教えを説くと、オリーブ山で昇天しました。
イエス復活の際、最も重要な役割を果たしたのは(先ほどから大活躍の)マグダラのマリアでしょう。
そんな彼女はイエスにより、七つの悪霊を追い払ってもらったとされています。
その悪霊とは、
- 傲慢
- 強欲
- 淫乱←おっ!!
- 激怒
- 嫉妬
- 大食
- 怠惰
のことです。
このマグダラのマリアですが、「イエスがその奇跡により生き返らせたラザロの姉」とも、「イエスに香油を注いだ女性」とも言われています。
また、娼婦だったという説もありますが、福音書には娼婦だったとの記述は見られません。
実はマリアは娼婦だった?え、じゃあイエスはマリアとチョメチョメな関係に…?
小心で未熟だった弟子たちの"成長"と"殉教"
さて、イエスの処刑は紀元30年頃のことと言われています。
イエスの死後、イエスの弟子であったことを民衆に知られるのを恐れ、雲隠れしていた弟子たちでしたが、「復活」という奇跡を目の当たりにすると、生まれ変わったようになります。
その後、弟子たちは宣教活動に身を捧げ、イエスの教えを伝道して回ったのです。
イエスの教えを伝道する使徒たち
しかし、当時まだ新興宗教だったキリスト教は、土着の宗教を持っていた人々からほとんど受け入れられませんでした。
さらに、為政者からも「民衆を煽って反乱を起こそうとする危険な集団」と見られていました。
そのため、徹底的な迫害を受けたようです。
キリスト教を憎む土着宗教の信徒
弟子たちの最期が、それらを如実に物語っています。
イエスの弟子たち、ボッコボコにやられます。
心してお読みください。
- 筆頭弟子のペトロ:イエスの昇天後は初代キリスト教会の中心的人物として活躍し、異教徒にも洗礼を授けるなど布教に尽力するが、後にローマで皇帝ネロの迫害に遭い、逆さ十字架(頭を下にして十字架に架けられる)で処刑される。
- ペトロの弟子アンデレ:ギリシアを中心に宣教に従事するも、やはり十字架の上で殉教。
- 大ヤコブとも称されるゼベダイの子ヤコブ:スペインへと移りましたがエルサレムでヘロデ・アグリッパの策略に遭い斬首刑に。
- トマス:インドのバラモン教徒に槍で突き殺される。
- シモン:ペルシアで魔術師にのこぎりで挽かれる。
- 小ヤコブとも称されるアルファイの子ヤコブ:エルサレムで布教中、脳天をこん棒で割られる。
- マタイ:エチオピアで暗殺される。
- フィリポ:小アジア(現在のトルコ共和国に相当する地域)で十字架に架けられる。
まさにデスノートで粛清されたかのように、イエスの12使徒が場所・方法を問わず殺されていきました。
唯一殉教しなかったのは、イエスから聖母マリアの世話を託されたとされるヨハネただ一人でした。
彼も教会の発展に尽くし、晩年は小アジアで過ごしたとされます。
94歳でこの世を去りました(´・ω・`)
では最後にイエス・キリストの12弟子の概要を以下に記します。
興味があればご覧ください↓
ペトロ | イエスの一番弟子であり、弟子たちをまとめていたリーダー的存在。のちの初代ローマ教皇とされる。ヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂は、ペトロの墓と伝えられる地に建てられたものである。 |
ヤコブ | ペトロ、ヨハネと共にイエスの「三側近」の一人。激情家であったと言われている。「大ヤコブ」とも。 |
ヨハネ | ヤコブの弟。イエスの最愛の弟子と言われ、十二弟子の中では最年少である。イエスが死に際、母マリアの世話を彼に託した。 |
アンデレ | ペトロの弟。兄ペトロと共に貧しい漁師であったが、ガリラヤ湖で漁をしていた時にイエスに声をかけられ、弟子となった。 |
トマス | イエスが死後三日目に復活した際、なかなか信じようとしなかったことから、「疑い深いトマス」とも呼ばれる。 |
シモン | 「熱心党のシモン」とも。その由来には、ユダヤ教の過激な派閥「熱心党」の党員であったという説と、文字どおり熱心な性格だったという説がある。 |
マタイ | 当時最も忌み嫌われていた徴税人であったが、イエスの訪問を受けて弟子となった。 |
小ヤコブ | 「大ヤコブ」に遅れて弟子入りしたため、「小ヤコブ」と言われる。 |
ダタイ | 小ヤコブの兄弟、あるいは子であったとする説がある。 |
フィリポ | 「フィリポ」とは「馬を愛する者」の意だが、馬好きとの記述は『聖書』にはない。 |
バルトロマイ | 知人であったフィリポの紹介で弟子入りした。 |
ユダ | 「イスカリオテのユダ」「裏切り者のユダ」とも。会計係をしていたが銀貨三十枚と引き換えにイエスをユダヤの大祭司に売ることに。 |
では次ページでは「"迫害の急先鋒"だった使徒パウロはなぜ回心したのか?」についてご紹介します。
さて、本記事ではユダヤ人の聖書(=物語)である「旧約聖書」の続き、新約聖書についてなるべくわかりやすく解説してみました。新約聖書は旧約聖書の続編として書かれているので、先に旧約聖書の内容をチラ見したい方はこちらからご覧くださ[…]