【旧約聖書⑦】「苦難」はヤコブ一家の"エジプト移住"から始まった!

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ユダヤ教 旧約聖書 歴史

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旧約聖書 まとめ わかりやすく

本書では上の記事の内容をさらに深掘った詳し〜い内容となっております、予めご了承ください。

参考書は【眠れないほどおもしろい「聖書」の謎】です。

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旧約聖書 イスラエル ヤコブ

では早速始めます(”◇”)ゞ

本記事に用いる写真はほとんどが画像生成AIで作成したものであり、実在する人物ではありません。

「苦難」はヤコブ一家の"エジプト移住"から始まった!

さて、続いてヤコブの息子たちのお話です。

覚えてますよね、12人の息子ちゃんたちです。

当初この12人の兄弟仲はあまりよくありませんでした、なぜなら父ヤコブがえこひいきしていたからです。

もともとヤコブは伯父ラバンの次女ラケルを見初め、ラケルこそを妻に迎えたいと考えていました、よね?

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ヤコブの最愛の女性ラケル

十四年にも及ぶ苦役に耐えたのも全てラケルのためでした。

そのため、自身の十一番目の子どもであり、ラケルとの間に生まれた第一子ヨセフに対し別格の愛情を注いでいたのです。

ヨセフが兄たちの嫉妬を買うのは必然でした。


と言うか、ヨセフの弟ベニヤミンもかわいそう…ラケルとの子なのに

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筆者
ヤコブ、子どもをえこひいきすんのはあかん!!!!

さらにヨセフは特殊な能力まで持っていたのです。

その「予知夢を見ることができ、夢を解釈できる」という能力が兄たちの嫉妬に拍車をかけていたのです。

ある日ヨセフは兄たちを集めてこんなことを言いました。

「こんな夢を見ました。
畑で兄弟みんなで麦の束を結わえていると、いきなり私の束がすっと起き上がり、真っすぐに立ちました。
すると兄さんたちの束がその周りに集まってきて、わたしの束にひれ伏したのです。」

わざわざ兄たちを集めて言う意味よ…

また、父ヤコブに対してもこんな話をしているのです。

「こんな夢も見ました。
太陽と月の十一の星が、わたしにひれ伏しているのです」

これは腹立つな…

これらの話はどう解釈しても、「自分こそが一家の中心である」と言っているようにしか聞こえませんよね。

ヨセフの目に余る尊大さに、兄たちの怒りは頂点に達しました。

ついに兄たちはヨセフを砂漠へ連れ出し、身ぐるみをはいでから井戸に突き落とすという、残虐な行為に及んだのです。

「ヨセフは獣に襲われて死んだ」

そう聞かされた父ヤコブは、数日にわたって嘆き哀しんだという。

エジプトで「ファラオの夢解き」に成功するヨセフ

しかしヨセフは絶対的な「運」を持っていたのです。

偶然通りかかったミディアン人の商人に助けられ、イシュマエル人の隊商に銀二十枚で売り飛ばされました。

イシュマエル、覚えてますか?

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アブラハムとエジプト人侍女ハガルとの間に産まれた子どもで、ハガルとイシュマエルはほぼ手ぶらで放逐されたんですよね。

本書には記述がありませんが、恐らくヨセフはそのイシュマエルの子孫に買われたのでしょう。

イシュマエル人にエジプトに連れて行かれたヨセフは、宮廷役人ポティファルのもとで働くことになりました。

才能を発揮し、重要な仕事も任されるようになりますが、ポティファルの妻に誘惑されることで再びどん底に突き落とされました。


ヨセフと人妻ポティファルのいけない関係…にはならなかった

誘いを拒絶したことから逆恨みを買い、偽証によって投獄されてしまったのです。

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投獄されてしまったヨセフ

しかしこれがヨセフにとってプラスに転じることになりました。

というのも、牢の中で夢解きをしているうちに名をあげ、エジプトの王(ファラオ)が見た不思議な夢を解くよう依頼されたのです。


ファラオの夢解きを依頼されるヨセフ

ファラオの夢とはこうです。

「ナイル川のほとりに立っていると、突然つややかなよく肥えた七頭の雌牛が川から上がってきて、葦辺で草を食べ始めた。
するとその後から、今度は醜いやせ細った七頭の雌牛が川から上がってきて、岸辺にいる雌牛のそばに立った。
そして醜いやせ細った雌牛が、つややかなよく肥えた七頭の雌牛を食い尽くした」

「太ってよく実った七つの穂が、一本の茎から出てきた。
するとその後から実が入っていない、東風で干からびた七つの穂が生えてきて、実の入っていない穂が太って実の入った七つの穂をのみ込んでしまった」

ヨセフは二つの夢に登場する"七"とは"七年"を意味すると解釈し、

「エジプトに七年の大豊作がやってきて、その後に七年の大飢饉が続くことを意味しています」

と話し、二度も同じ夢を見たということは神が既にこのことを決定したのだと言及。


畏れ多くもファラオの前で意見を述べるヨセフ

「今すぐ七年の大飢饉に備えて対策をとってください」

と忠告したのです。

これを聞いたファラオは感服し、ヨセフを宰相の地位に据えました。


宰相という重要なポストに就いたヨセフ

果たして夢解きは的中し、七年の豊作の後、国を大飢饉が襲ったのです。

しかしエジプトはヨセフの言葉通り穀物を大量に備蓄していたおかげで、この難を逃れることができたのです。

「創世記」はヤコブ一家のエジプト移住で幕を閉じる


遠いカナンの地も大飢饉に見舞われていた

飢饉は遠くカナンの地にいるヨセフの父ヤコブとその家族にも降りかかりました。

ヤコブは食糧を得るために、ヨセフの同母弟ベニヤミンを除く十人の息子たちにエジプトへ赴くように命じました。

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筆者

ここでもラケルの子どもだけ差別しています。
(一番罪深いのはヤコブじゃないのか…)

エジプトに着いた兄弟たちは、ついにヨセフと対面しました。

ヨセフは兄たちだとすぐに気付きましたが、兄たちは全く気付きませんでした。

死んだと思っているヨセフが、エジプトで出世していたのですから当然です。

かつて見た夢さながらに、ヨセフの足元にひれ伏す兄たちに、ヨセフは一計を案じ、スパイの嫌疑をかけ投獄しました。

そして兄のうち一人を人質にし、残りの兄たちに愛する同母弟ベニヤミンを連れてくるように命じたのです。

約束通りベニヤミンは兄に連れられてやってきました。


兄たちに連れられてエジプトに赴くベニヤミン

ヨセフは袋に食料を詰めて兄弟たちを帰そうとしますが、これも策略でした。

その袋の中にこっそり銀の杯をしのばせ、ベニヤミンに盗みの嫌疑をかけたのです。

「奴隷としてベニヤミンは私の側に置く」

と告げるヨセフに、兄たちは必死にベニヤミンをかばい、なんと身代わりを申し出たのです。

「わたしを奴隷として残し、ベニヤミンは帰してやって欲しい。父ヤコブの哀しみを思うと耐えられない」

そこにはかつて自分を殺害しようとした無慈悲な兄たちの姿はなく、ヨセフは思わず涙を流し自分の身を明かしました。

さらに

「私をここにつかわせたのは、あなたたちではなく神です」

と話し、ヤコブ一家にエジプトへ移り住むことを勧めました。

飢餓はさらに五年は続く予定だったからです。

こうしてイスラエルの一族はエジプトへと移住することになったのでした。

天地創造の神話の時代から始まった旧約聖書の「創世記」は、このようにイスラエルの民の誕生、エジプトへの移住を描き幕を閉じました。


では次ページでは「『旧約聖書』のハイライト!モーセの「出エジプト」と「十戒」」についてご紹介します。

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