事故に至った経緯がヤバい
チェルノブイリ原発が大暴走した原因をストーリー仕立てで超簡単にまとめました。
※諸説あります
この日、チェルノブイリ4号炉は点検修理のために運転開始以来初めて原子炉停止作業に入った。
(運転)班長「よーし、どうせ原子炉停めるんやしそれに合わせて色々実験やろかー」
作業員「え、何するんすか?」
班長「もし原子炉内部で事故が起こっても大事には至らないよ、ということを確かめるんだ!」
当時の班長は
「もし事故が起こって原発内の電気が止まった場合、非常用発電装置が動き出すまでにタービンの慣性回転で電気は起こせるのか?
電気が止まれば水が循環せず、燃料棒を冷やすことができない。
むき出しの燃料棒は超高温になり大事故を誘発する。
主電源が落ちてから非常用発電装置が動き出すまでの間も安全なのかを確かめよう」
と考えたのです。
作業員「どうせ点検修理で停めるんやし・・・やりましょう!」
班長「緊急炉心冷却装置(=いわゆる急ブレーキ)が働いたら実験にならへんし、解除で!」
作業員「ダーーーー」(←ロシア語の返事)
実験開始
作業員「わわわ班長!出力低下しています!!!発電装置が機能しません!!!このままでは原子炉が停止し、実験になりません!」
班長「ばかもの!それならば、制御棒を引き上げてウランの核分裂を促進させればよいのだ!!
制御棒が無ければ、文字通り核分裂を制御する障害は無くなり、奴らは無限に核分裂を起こすはずだ!!それで大量に電気を発電すればよいだけだ!」
作業員「出力安定、事故の兆候なし!さすが班長です」
班長「よしそろそろお開きにしよう。さっき引き上げた制御棒を下ろして再び核分裂を抑えて出力を低下させよう。」
そして班長が制御棒一斉挿入ボタン(AZ-5)を押した瞬間、出力急上昇警報と出力大警報が発生。ポンプ停止。水の循環ストップ。
数秒後、出力が規格の100倍以上に達し溶けたウラン燃料が冷却水に接し、水蒸気爆発を起こした。
様々な論文や事故報告書を読んで出た答えがこれです。
つまり
「現場レベルの浅はかな判断で原子炉を用いて安全テストを行った」
ことで、史上最悪のチェルノブイリ原発事故が起きたと言えます。
水素爆発と水蒸気爆発の違い
ここで㋐水素爆発と㋑水蒸気爆発の違いを確認しておこうと思います。
片方は小規模で片方は大規模な爆発なんですがわかりますか?
フクシマ原発事故は水素爆発
水素爆発とは、水素が空気中の酸素と反応して起こる爆発です。
2H2+O2 → 2H2O + Q(エネルギー)
爆発のエネルギーとは、このQのことでしょう・・・多分。
水素吸蔵合金を用いた水素エンジン搭載の車の話がありましたが、あれも「水素爆発したら?」という懸念がありますよね。
チェルノブイリ原発事故は水蒸気爆発
水蒸気爆発とは、水が気化するときに起こる爆発です。
早い話、火山の噴火も間欠泉が噴き上がるのも水蒸気爆発です。
火山の地下から上がってきたマグマが地下水と接して気化(液体が気体になる現象)したときに爆発します↓
水素爆発とは威力がけた違いなんです。
水は気化するときに体積がおよそ1,700倍になります。
炉内の冷却水がどんどん気化していくと原子炉内の圧力は指数関数的にぐんぐん高くなっていき、ある時どかーーーんといっちゃいます。
圧力鍋を使用中に蓋のロックを急に外したようなものです。恐らく蓋は天高く舞い上がり天井を破壊するでしょう↓
つまりヨーロッパのメディアたちは、フクシマ原発事故の水素爆発がチェルノブイリ原発事故の水蒸気爆発と重なって実際の被害以上に大騒ぎしたんですね。
福島原発の水素爆発の様子
思い出すのもツラいですが、今後の日本にとって原発は必要なのか不要なのか、ご自身で考えるいい機会になればと思います。
被曝範囲はヨーロッパのみならず
チェルノブイリ原発事故での被曝範囲をおさらいしますと、実に北半球のほとんどを汚染しました。
もちろん日本もです!!!
事故後1週間が経ったくらいに大阪上空で約20種類の放射性物質を検知したらしいです。
さすがに被曝量自体は大した量では無かったのかもしれませんが、とても驚きですよね。
さいごに
以上のようにチェルノブイリ原発事故は史上最悪の原発事故と呼ばれており現在でも苦しんでいる被曝者は大勢います。
筆者ら一般市民が原発についての理解をもっと深めて、今後のことを考えなければならないと思いました。
筆者はオーストラリアを旅している間にこの本を持ち歩いて読んでいました(笑)
また皆さんも興味があれば是非読んでみてください。
余談ですが、ウクライナ国旗はこのようなデザインですが↓
これは小麦畑の上に青空が広がっている様子を表しているようです↓
さすが「ヨーロッパのパンかご」と呼ばれるほど豊かな穀倉地帯が広がるウクライナです!
筆者はこの由来を知ってからウクライナ国旗が大好きになりました(笑)
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